3年前の平昌五輪での八百長疑惑に包まれたショートトラック韓国代表シム・ソクヒと関連して、韓国のスポーツ人権研究所が2次加害を中断してくれと要請した。
10月18日、スポーツ人権研究所は声明書を発表。「性暴力犯罪者チョ・ジェボムによるシム・ソクヒ選手の広範囲にわたる私的情報提供の不法性と2次加害行為に対する批判とともに、中断を要求する」と伝えた。
同研究所は「チョ・ジェボムが裁判に係留された性暴力事件と無関係な被害者の広範囲にわたる私的情報を赤裸々にメディアに提供した行為は不法であり、被害者を傷つける意図的な報復であり、明確な2次加害」と指摘し、最近注目されているシム・ソクヒの疑惑に関する報道が、性暴力被害者に対する2次加害に該当すると主張した。
先立って10月8日、とある韓国メディアが3年前の平昌五輪当時、シム・ソクヒとある代表コーチが交わしたモバイルメッセージを公開した。それによって現在、シム・ソクヒには“八百長疑惑”が浮上している。
そのテキストメッセージは、シム・ソクヒに3年余り性犯罪を行った容疑で裁判を受けているチョ・ジェボム元韓国代表チームコーチが法廷に提出した「弁護人意見書」が情報元だという。テキストメッセージには八百長疑惑だけでなく、同じ代表チームの仲間に対する悪口も含まれており、波紋が広がった。
シム・ソクヒ側は10月11日に公式立場を発表し、「平昌五輪期間、未成熟な態度と言動で多くの方に失望と傷を与えた点、心からお詫びする」とし、仲間を侮辱したメッセージについては頭を下げた。続いて「オリンピックを控えてチョ・ジェボムコーチから無慈悲な暴行を受け、脳震盪(のうしんとう)の症状を見せ、選手村を脱出するなど身体的・精神的に非常に不安定な状態だった」と付け加えた。
シム・ソクヒは2018年、チョ・ジェボム元代表コーチから性的暴行を受けていたとして告訴している。
ただ八百長疑惑については全面否定した。
シム・ソクヒは「まったく事実ではない。私もチェ・ミンジョンも、アウトコースから相手を追い越して終盤にスパートをかける方式を得意として活用する。その試合でも、それぞれの特技を活用した。その過程で衝突が生じて倒れ、2人ともあまりに切ない部分」と釈明した。
なおシム・ソクヒは来る10月21~24日に中国・北京で開催される国際スケート連盟(ISU)ワールドカップ第1戦のために、10月17日に出国する予定だったが、当該報道後、代表チームから分離された。
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