「川崎は決勝、少なくとも準決勝で顔を合わせるべきだったチームだ」
蔚山現代(ウルサン・ヒョンデ)を率いるホン・ミョンボ監督は、試合後の記者会見でこう語っていた。
蔚山現代は9月14日、ホームの蔚山文殊サッカー競技場で行われたアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)決勝トーナメント1回戦で川崎フロンターレと対戦。90分で決着つかず延長戦までもつれた後、最後はPK戦を3-2で制して準々決勝進出を決めた。
120分で勝敗がつかなかったため、蔚山現代はACLにおける連勝記録を15試合で終えることになったが、大会2連覇に向けた戦いを続けられることになった。
ホン・ミョンボ監督は試合後、対戦した川崎の底力を認めた。「現在のJリーグで首位を走っており、昨年の優勝チームだ。分析しながらとても良いチームであると感じた。実際に試合をしてみてもやはり良かった」とし、「ある意味で川崎と蔚山はACL決勝、少なくとも準決勝で対戦しなければならなかった。組み合わせの運がついてこなかったようだ」と述べた。
蔚山現代はJリーグ強者の川崎と120分間の熾烈な死闘を繰り広げた。お互いに得点が決まらず、PK戦で準々決勝進出者を決めなければならなかった。そして、そのPK戦は元韓国代表GKチョン・ソンリョン(36、川崎フロンターレ)と現韓国代表GKチョ・ヒョヌ(29、蔚山現代)による互いのプライドをかけたファインセーブの対決となった。
両チームとも2人目のキッカーがミスしたなか、チョン・ソンリョンは蔚山現代3番目のFWイ・ドンジュン(24)のシュートを阻止して気勢を高めた。しかし、川崎4番目のMFジョアン・シミッチ(28)が外したことで勝負は振出しに戻り、続く5番目のFW家長昭博(35)が左足で放ったシュートをチョ・ヒョヌが身を投げ出してセーブ。そして、蔚山現代は最後、5番目のMFユン・ビッカラム(31)が冷静にPKを沈め勝負を決めた。
ホン・ミョンボ監督は「両チームとも良い試合をしたが、我々が集中力を失わず、最後の最後で勝利をたぐり寄せることができた」とコメント。PK戦を前に相手GKチョン・ソンリョンを意識して何か選手に注文をしたか問われると、「特になかった。自信のある選手が蹴れと伝えた」と強調した。
以下、ホン・ミョンボ監督との一問一答。
◇
―試合の感想は。
とても強い川崎を迎えて良い試合をした。両チームとも良い試合をしたが、我々が集中力を失わず、最後の最後で勝利をたぐり寄せることができたようだ。選手たちは体力的に困難があったが、交代で投入された選手たちが適切に良い試合をしてくれたようだ。
―相手の守護神は自身がよく知るチョン・ソンリョンだった。PK戦を前に強調したことはあるか。
特別に注文したことはない。自信のある選手が蹴れと伝えた。もちろんミスもあったが、チョ・ヒョヌのファインセーブが出た。5番目のキッカーを務めたユン・ビッカラムが最後しっかりと仕留めてくれた。
―川崎の堅い守備が印象的だった。
現在のJリーグで首位を走っており、昨年の優勝チームだ。分析しながらとても良いチームであると感じた。実際に試合をしてみてもやはり良かった。ある意味で川崎と蔚山はACL決勝、少なくとも準決勝で対戦しなければならなかった。組み合わせの運がついてこなかったようだ。
―蔚山文殊サッカー競技場の芝生の状態が良くなかったようだが。
両チームとも同じ条件だ。我々のホームスタジアムとはいえ、同じ状況で試合をした。そのような部分で利点を持っているとは思わない。
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