ACL韓国勢躍進を支える影のキーマン!Kリーグ技術委員長が語る「TSG」の秘密【インタビュー】

2021年09月13日 サッカー #Kリーグ #ACL
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「他の指導者にも推薦したい。この場で働きながら見て学ぶことが本当に多い。こんなに楽しくて幸せなことはない」

韓国プロサッカー連盟のパク・テハ技術委員長はKリーグ界で最も忙しい人物の一人だ。週末や平日を問わず、試合のある日は必ず競技場に足を運ぶ。試合が終われば、技術委員とともに各節のベストイレブンとMVPを選ぶ作業に取り掛かる。

日常的にはKリーグのユースチームに関する業務を行い、プロクラブのテクニカル・スタディ・グループ(TSG)の業務まで支援する。加えて、パク委員長は韓国サッカー協会(KFA)技術発展委員会の委員長でもある。文字通り“縦横無尽”の日々を送る人物だ。

【関連】Jリーグ選手の分析も。ACL出場のKリーグ勢をサポートする「TSG」とは

つい2年前まで、パク委員長は指導者のキャリアを進めていた一人だった。2015年から2018年までは中国の延辺富徳で指揮し、地元で英雄のような扱いを受けた。その後は女子サッカー中国代表のBチームを引き受けたこともある。ただ、行政関係の業務は今回が初めてだ。

パク委員長は「どんな仕事なのか具体的にわからないまま仕事を始めたが、満足度が非常に高い」とし、「連盟でこんなにたくさんの仕事をするとは思わなかった。選手や指導者としての活動時には知り得なかったことを一つ一つ学んでいく楽しさがある。直接文書を作成して連盟職員と交流することも楽しい。前任のチョ・ヨンジュン委員長が土台をしっかりと築いてくださったおかげで、無事に仕事を行えている。もし機会があれば、ほかの指導者にも“この仕事をぜひやってみろ”と推薦したい」と笑顔を見せた。

(写真提供=韓国プロサッカー連盟)延辺富徳監督時代のパク・テハ委員長

指導者出身として現役指導者をサポート

パク委員長は技術的な面でKリーグの監督を積極的に支援している。

特に、今年のアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)を控えては、出場チームに対戦相手の分析資料を提供。その結果、全北現代(チョンブク・ヒョンデ)モータース、蔚山現代(ウルサン・ヒョンデ)、大邱(テグ)FC、浦項(ポハン)スティーラースの全チームが決勝トーナメント進出に成功した。

また、最近では欧州5大リーグ(イングランド、ドイツ、スペイン、イタリア、フランス)の戦術トレンドを総合した映像資料まで制作し、指揮官たちと共有した。

これらはパク委員長自ら提案したアイディアだ。「監督は欧州サッカーまで几帳面にチェックする余裕がない。連盟が資料を作ってくれれば、観る方は時間を作って(映像を)観て参考にするだろう。実際に良い反応を示した監督もいる。Kリーグから出場した全チームがACLベスト16入りを果たしたのを見てやりがいを感じた。私も指導者をした経験があるので、最大限役に立ちたい。後輩委員の助けをたくさん受けているが、彼らにも感謝したい気持ちだ」と語った。

(写真提供=韓国プロサッカー連盟)本紙のインタビューに応じるパク・テハ委員長

指導者出身なだけに、委員長の業務は勉強になることが多くあるという。各チームの特性を把握しながら戦術の流れや選手の運営でともに頭を悩ませるからだ。

パク委員長は「個人的には大きな助けになっている。今年はKリーグ1(1部)、Kリーグ2(2部)の試合をほとんど観たような気がする。試合をフルで観られなければハイライトだけでも観た。サッカーをこんなにたくさん観た時期は今まであっただろうか」とし、「戦術の勉強になる。今後再び指導者の仕事をすることになった際に参考になる事例がたくさんある。だから、ほかの指導者にも推薦したい」と、現在の業務に満足感を示した。

「今も血が騒ぐ」

1968年5月生まれでまだ50代前半のパク委員長は、まだ現役指導者として活動できる年齢と言える。実際、最近ではKリーグのとあるクラブから監督職のオファーも受けたとされている。

ただ、このことについて問われたパク委員長は、「その話はしないでほしい」と丁寧に答えた後、「今やっていることに集中したい。シーズンが終わった後、ほかのオファーがあれば考慮することもできるが、それはそのときの話だ。今は委員長の仕事が好きで幸せだ」と述べた。

(写真提供=韓国プロサッカー連盟)スタジアムを訪問するパク・テハ委員長(左)

とはいえ、過去に延辺富徳で培ったノウハウや、ここ最近技術委員長を務めながら感じたことは、パク委員長の指導者キャリアに大きく役立つことだろう。パク委員長自身もこの事実に背を向けることはない。

「今も血が騒ぐのは事実」というパク委員長は、「最近は若い指導者も多い。私が若かった頃より監督が増えているように思う。時代の要求によるものだろうが、段階を踏んで経験を積んだベテランの指導者も必要ではないだろうか」と現場復帰の可能性も示唆した。

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