韓国プロ野球KBOリーグのKIAタイガースが、異例の経歴を持つ外国人投手を獲得して先発陣を補強した。
獲得が遅れたためポストシーズンでの起用はできないが、翌シーズン以降を見据えて先発陣の1枠を埋める形となった。
KIAは8月26日、投手ボー・タカハシ(24)と年俸6万ドル、移籍金10万ドルの総額16万ドル(日本円=約1762万円)で契約したことを発表した。
日系ブラジル人3世のタカハシは正統派右腕投手だ。身長183センチ、体重102キロの優れた体格を誇り、これまで米マイナーリーグで7年間プレー。2017年には。20歳の若さでWBCに出場したブラジル代表に選ばれたこともある。
今季はシンシナティ・レッズ傘下AAAのルイビル・バッツに所属し、18試合に出場。18試合のうち17試合で先発登板し、3勝7敗の防御率4.45を記録した。マイナーリーグ通算成績は131試合42勝41敗、通算防御率4.18としている。
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タカハシは150キロ前半のファストボールを中心に、スライダーやチェンジアップ、カーブを織り交ぜる攻撃的な投球をする投手だ。また、運動神経にも優れ、20代前半にしてプロ経験が豊富だという評価も受けている。
まだ年齢も若いだけに、今後さらなる発展の可能性があるうえ、“コリアンドリーム”を夢見るにも適した時期と言える。もし韓国の舞台で強烈な活躍を披露することができれば、KIAとしてはタカハシを翌シーズンの先発候補に入れない理由はない。
KIAの球団関係者は、「タカハシとは契約を済ませ、就労ビザを申請した状態だ。ビザ発給手続きが完了し次第、入国して自主隔離に入る予定だ」と伝えている。
KIAは去る8月9日、大麻成分が含まれた電子タバコをアメリカから取り寄せ、税関に摘発された投手アーロン・ブルックス(30)を放出した。予想外のスキャンダルで外国人投手1人を失ったことで、現在、先発の外国人投手はダニエル・メンデン(28)ただ一人となっている。
先発陣のローテーションに困難を強いられているなか、KIAは今後約60試合を戦わなければならない。タカハシが隔離を終えてチームに合流後、先発の一角を担うことができれば、既存の投手もより余裕のある状況でマウンドに立つことができるだろう。
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