東京五輪の男子サッカーで初戦のU-24ニュージーランド戦に敗れたU-24韓国代表。その試合内容については厳しく批判されているが、さらに追い打ちをかけたのが試合後に選手が取った行動だ。
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衝撃の敗北を喫した後、U-24韓国代表のイ・ドンギョンが相手選手の握手を拒否して猛批判を受けている。
イ・ドンギョンは試合直後、固い表情でしばらくピッチに立っていた。そのとき、決勝ゴールを決めたニュージーランドのクリス・ウッドが近づいて握手を求めるが、イ・ドンギョンは手を払って拒否。クリス・ウッドは決まりが悪そうに笑った。
その瞬間を中継カメラで確認した韓国メディアは激怒。「パフォーマンスも最低だったが、マナーも最低だった」と厳しく糾弾し、今に至っている。
その内容は複数の日本メディアでも丁寧に引用翻訳されて記事化されているので、イ・ドンギョンの名を知った方も多いだろう。
では、イ・ドンギョンとはどんな選手なのか。
1997年9月20日生まれ。身長175cm、体重68kg。蔚山現代(ウルサン・ヒョンデ)傘下の現代中学校と現代高等学校を経て、弘益(ホンイク)大学校に進学。2018年に同大学を中退して、蔚山現代に入団した。
2018年7月にプロデビューを果たし、同月Kリーグ2(2部)のFC安養(アニャン)にレンタル移籍。2019年から再び蔚山現代でプレーし、5月18日にはKリーグ初ゴールを記録した。
また、2019年3月に行われたAFC U-23選手権の予選3試合にすべて出場し、6ゴールを記録するなど、キム・ハクボム監督率いるU-24韓国代表で長く主力を務めてきた選手であり、今大会では背番号10を背負っている。
それだけ期待の大きい選手だけに、ニュージーランド戦の握手拒否はいただけない。韓国では失望したファンも多いという。
韓国サッカー協会(KFA)の広報でチームに帯同している旧知の担当者によると、イ・ドンギョン本人はかなり反省しているという。
7月23日にはKFAを通じ、握手拒否に関してコメントを発表。「より理性的に対応すべきでした。実際、あまりに失望していて何も考えられずにいました」と、当時の心境について明かした。KFA広報部も「イ・ドンギョン自身も当時は試合直後、あまりにがっかりして何も考えられずにいた」と伝えている。
ただ、一部では新型コロナウイルスの感染予防で不必要な接触を避けるために握手を拒否したのではないかという説があり、KFAも「コロナ防疫のために相手選手との接触を自制するよう教育した」としが、それは言い訳だろう。
「大会前に選手と接触せず最大限気を付けようと教育したのは事実だ。ただ、(イ・ドンギョンの行動は)教育した内容もさることながら、当時はあまりに失望し、やや怒っていた感情が交差したことで無礼に映ったようだ」とイ・ドンギョンを擁護するが、見苦しい。非を認め、選手のマナーやモラル教育を徹底すべきだ。
いずれにしても初戦からつまづき、最悪のスタートを切った韓国。ニュージーランドに敗れたことで早くもグループステージ敗退の危機にさらされているチームは本日(25日)、U-24ルーマニア代表と対戦する。
(文=慎 武宏)
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