韓国男子テニス界の“看板スター”である世界ランキング69位のクォン・スンウ(23)が、7月14日にオンラインで行われた記者会見に出席。東京五輪に向けた力強い意気込みを明かした。
クォン・スンウは英ロンドンで行われたウィンブルドン選手権を終え、今月4日、約8カ月ぶりに韓国に帰国した。
韓国入り後は2週間の隔離免除を受け、現在は尚州(サンジュ)市民運動場で東京五輪前最後となるトレーニングに励んでいる。クォン・スンウは来る18日、パク・スンギュ監督と専属のコーチングスタッフとともに、東京に出発する。
本来、オリンピックにおける男子テニスのシングルスは、世界ランキング上位56人に出場権が与えられる。ただ、今回は上位ランカーの一部が欠場したことで、待機6番目のクォン・スンウが出場権を手にすることになった。
韓国の選手がオリンピック男子テニスのシングルスに出場するのは、2008年北京五輪のイ・ヒョンテク(45、引退)以来3大会ぶり。歴代最高成績は、1988年ソウル五輪でキム・ボンスとキム・イルスンが記録した3回戦進出だ。
クォン・スンウは「オリンピックだからといって大きく変わることはないと思う。出場そのものに意味がある。それでも実際、メダル圏内に挑戦する価値はあると思う。(メダル獲得に対する)欲はある」と語った。
東京五輪は新型コロナウイルス感染症の影響により、テニス含む大部分の会場で無観客開催が決まっている。無観客のため出場を撤回する選手も多い。それだけ、観客の存在がパフォーマンスに影響を及ぼす要因になるという意味だ。
ただ、クォン・スンウはやはり「大きな違いはないと思う」とし、「(観客がいなければ)練習試合の感覚でやれば良いし、観客がいれば(雰囲気に合わせて)自らを引き上げれば良い。どちらであっても肯定的だ」と、意に介さない様子を見せた。
クォン・スンウは最高の上半期を過ごした。6月末に行われたATPツアー「バイキング国際イーストボーン」では初の準決勝進出を果たし、グランドスラムの「全仏オープン」では3回戦に進出。さらには、「ウィンブルドン選手権」で大会初勝利を挙げるなど善戦を披露し、世界ランキングでも自己最高位タイの69位まで浮上した。
「平常心を失うときが多かったが、改善できたことで戦術的にも向上できた」と変化を明かすクォン・スンウは、「自分より上手い選手と対戦したときも大きな負担はない。そうすると、試合で自信あふれる姿を見せられるようだ」と説明した。
最後に、「今年立てた目標はすべて達成した。オリンピック以降のことはまた考え直す必要がある」と話すクォン・スンウは、「全米オープン16強進出と世界ランキング50位入りを果たしたい」と強調した。
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