「兵役(免除の恩恵)だけを考えて代表に来たりはしない」
昨年11月にエジプトで行われた国際親善大会以来、約6カ月ぶりにU-24韓国代表に合流したFWイ・スンウ(23、ポルティモネンセ)が、兵役について見解を語った。
イ・スンウは5月31日、済州島(チェジュド)西帰浦(ソグィポ)市のカン・チャンハク総合競技場での練習前、ユーチューブで行われた取材陣とのインタビューに応じた際、次のように強調した。
「代表で兵役(免除の恩恵)だけを考えてくる選手は1人もいないはずだ。すべての選手が幼い頃から代表を夢見てきた」
「兵役よりも代表としての責任感、そしてどうすれば国を輝かせられるかなど、そういったところにもっと気を使うべきだ」
オリンピックの男子サッカー競技で銅メダル以上を獲得すれば、出場選手には兵役免除の恩恵が与えられる。ただ、イ・スンウは2018年のジャカルタ・アジア大会にU-23韓国代表として出場し、金メダル獲得によってすでに兵役が免除された。
世代別の大会において兵役の特例は最大の“動機づけ”であり、選手たちの大きなモチベーションとなる。世代別の大会を控え、最終エントリーを組まなければならない場合、似たようなスタイルとパフォーマンスを持つ選手がいれば、大半の指導者が兵役問題を解決できていない方の選手を選ぶのも同じ理由だ。
ただ、U-24韓国代表率いるキム・ハクボム監督は、ジャカルタ・アジア大会以降もイ・スンウをチェックし続けている。
キム監督は主要大会を控え、特徴のある選手をすべて候補に入れている。イ・スンウはスピードやテクニックだけでなく、強い根性も持つ。また、U-17W杯やU-20W杯、アジア大会など大型の国際大会にも多く出場し、自身の実力を発揮した経験もある。
そして今回、東京五輪出場への意欲も示しているだけに、パフォーマンスさえ発揮できれば18人の最終エントリーにも名を連ねるはずだ。
イ・スンウは「自分の武器は自信だ。(攻撃では)中央でも右でも左でも、どこも区別なくプレーすることができる」とし、「幼い頃からあらゆる大会に出場した経験もあるだけでなく、キム監督のスタイルも良く知っている」と堂々と話した。
ただ、イ・スンウのここ最近の状況は良くない。昨冬には出場機会を得るため、シント=トロイデンからポルティモネンセにレンタル移籍で加入したが、結局リーグ4試合のみの出場に終わった。すべてベンチスタートからの途中出場で、合計わずか31分だ。このことから、試合感覚がほかの選手より落ちるという見方も多い。
しかし、イ・スンウは「選手ならば当然、毎試合でプレーしたい。でも(試合に出場するかどうかは)自分が選択するものではない。与えられた環境で最善を尽くし、自ら恥ずかしくないと思えるシーズンを送った」と、ピッチの外で自分なりにコンディションを整えてきたことを強調した。
そして最後に、「ポルトガルは(攻守の)バランスに重きを置いている。これまであらゆるリーグを経て多くのことを学んだ」とし、国際舞台で培ってきた競争力をU-24韓国代表で発揮すると力強く意気込んだ。
U-24韓国代表は、来る6月12日と15日にU-24ガーナ代表との国際親善試合2連戦を行う予定だ。
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