ダルビッシュ同僚のキム・ハソンが打撃不振でドツボに、ライバルには大きく水を空けられ“遠い春”

2021年03月11日 スポーツ一般 #MLB #野球

米メジャーリーグルーキーのキム・ハソンに春はまだ来ないらしい。

今季からサンディエゴ・パドレスに移籍し、ダルビッシュ有の同僚となった内野手キム・ハソンは3月11日(日本時間)、ソルト・リバー・フィールドで行われたコロラド・ロッキーズとのアウェー戦に3番ショートとして出場した。ショートでの出場はカクタスリーグ計4試合目となった。

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この試合はコロラドのAT&Tスポーツネットで中継されており、キム・ハソンを韓国プロ野球での活躍ぶりを紹介するも、「現在はカクタスリーグで苦戦している」とコメントしていた。キム・ハソンはこの試合、2打数無安打1四球に終わり、またしてもインパクトを残せなかった。

キム・ハソンはロッキーズ先発のオースティン・ゴンバーを相手に、1打席目では1死1塁の状況でサードゴロ、続く3回の2打席目ではフルカウントまで粘り、高目に浮いたボールを見極め四球で出塁している。無安打に終わったこの試合の結果を含めると、オープン戦打率は1割4分3厘にまで下がっている。その後キム・ハソンは、3回の攻撃後に投手との交代でベンチに下がることとなった。

バッティングで苦戦中のキム・ハソン

好調を維持するライバル

当初、キム・ハソンとセカンドのポジションを争うと予想されていたジェイク・クローネンワースは、この試合でも2打数2安打を記録。カクタスリーグの打率は4割6分2厘となり、ライバルに対してはるかに水を空けている。

序盤3、4試合での沈黙は、初めて経験する投手との対決で仕方がない部分も少なからずあるが、16回も打席に立っておきながらこの打率はさすがに擁護できず、明確な不振に陥っていると言えるはずだ。

長打や適時打を未だ打てていないという点も、MLB投手の球に適応できていないという証拠でもある。キム・ハソンのバッティングは、打撃ポイントとタイミングが全然合っておらず、ほとんどの打球がゴロだ。

4月2日にパドレスのホーム、ペトコ・パークで行われるアリゾナ・ダイヤモンドバックス戦での先発出場は現状厳しい。記録と試合内容でクローネンワースとあまりにも差が開きすぎている。

ポジション争いをしているジェイク・クローネンワース(左)と、キム・ハソン(中央)

遠い春、終わらない冬

しかし、まだ地元メディアはキム・ハソンの攻撃力をめぐって批判の声が上げているわけではない。

しかし、10試合以上に出場した段階で1割台の打率しか記録できておらず、今後もこの状態が維持されるとなれば、2800万ドルもの移籍金を払う必要があったのかという批判は間違いなく浮上するはずだ。

キム・ハソンがいくら守備に秀でているとはいえ、野球は攻撃で点を取らなければ勝てない。韓国でキム・ハソンはバッティングに優れていた遊撃手だったが、アメリカでは打撃復調の糸口を見出せずにいるのが現状だ。

キム・ハソンにとってアリゾナは春ではなく、依然として冬眠の季節らしい。

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