米プロバスケットボール(NBA)はシューターのリーグだ。一方で韓国プロバスケットボール(KBL)は、常にシューター不足という指摘に悩まされている。
わかりやすいのが、フリースローの成功率だ。2月17日まで、今季のフリースロー成功率が90%以上の選手がNBAは11人いるが、KBLは1人もいない。
今季、たまたまいないだけではない。KBLにはかなり長い期間、フリースロー成功率90%以上の選手が出ていない。
2012-2013シーズン、釜山KTソニックブーム所属だったチョ・ソンミンが91.9%の成功率を達成して以降、誰も成功率90%の壁を超えられない状況だ。今季のフリースローの成功率1位は昌原LGセイカーズのイ・グァンヒなのだが、彼のフリースロー成功率は85.4%となっている。
対照的にNBAは、フリースロー成功率90%を超える選手が11人に達している。2月17日基準、クリストファー・エマニュエル・ポールがなんと97.2%を記録しており、他にもジョーダン・クラークソン(95.8%)、イマニュエル・クイックリー(94.5%)、ダニーロ・ガリナリ(94.1%)、ステフィン・カリー(93.3 %)などが続く。フリースロー成功率12位のジェームズ・ハーデンも89.7%だ。
フリースロー成功率90%は、シューターの証だ。過去KBLにはチョ・ソンミンのほかにもムン・ギョンウン、ウ・ジウォン、チュ・スンギュンなどがシーズン成功率90%以上を記録した。
フリースローで勝負が分かれる試合もたくさんある。第4クォーターの中盤以降はなおさらそうだ。
低いフリースロー成功率は、試合の流れを切ることになる。KBLはNBAに比べて、速攻あるいはセットオフェンスの状況でディフェンスファウルが頻繁だ。フリースロー成功率が高ければ、守備をあきらめてファウルでフリースローを与える姿も自然と減る。
ソウルSKナイツの司令塔を務めているムン・ギョンウン監督は、オールスター戦などのイベントで、色あせていないフリースローの実力を見せたりする。現役選手との対決でも負けていない。シュート感覚を維持するためのルーチンが徹底していたからだ。身体条件や運動神経で過去の選手を超える現役選手は多いが、シューターはますます減っている。
一方でNBAは、身体条件や運動神経はもちろん、選手たちのシュート感覚も高い。いくら高さに優れ、守備が良いセンターでも、シュートがなければ価値が落ちるほど今のNBAはシューターのリーグとなった。
リーグの流れ自体がシュートなしでは生き残れなくなりながら、試合後にルーチンのようにコートに残ってシュート練習する選手たちの姿が頻繁に見られる。
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