元湘南ハン・グギョンも所属する江原FCが、今季のKリーグで上位進出に失敗したワケ

2020年09月23日 サッカー #Kリーグ

昨シーズンの韓国Kリーグ1(1部)に旋風を巻き起こした江原FCが、今シーズンは上位進出に失敗した。

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2019シーズン、江原FCはKリーグの中心的存在といっても過言では無かった。チーム率いるキム・ビョンス監督は攻撃的なパスサッカーを追求し、守備中心で結果志向的なKリーグチームの傾向を打ち破ってみせた。

これに結果も加わり、江原FCは同シーズンのKリーグでファイナルA(上位グループ)進出に成功。終盤には負傷者が相次いで発生する事態もあったが、12チーム中6位でシーズンを終えた。

(写真提供=韓国プロサッカー連盟)ハン・グギョン

だが、今シーズンは状況が一変。昨シーズンのようなダイナミックなサッカーを駆使できなくなり、正規ラウンドを8位でフィニッシュ。第1目標だったファイナルA進出に失敗し、ファイナルB(下位グループ)に進むことになってしまった。

「各チームの分析力が向上」

江原FCが苦戦を強いられた最大の理由に、対戦相手の徹底的な対応が挙げられる。

JTBCのヒョン・ヨンミン解説委員は、「Kリーグチームの分析力が向上した。今シーズンだけを見ても、支配率は下回っても主要な地域ではポジションを握り、攻撃を防ぐチームが多かった。上手く組まれたパターンのカウンターも効果的で、セットプレーが弱点の江原FCをよく攻略した。江原FCも良いチームだったが、対処能力が強化された他のチームも侮れなかった」とコメントした。

(写真提供=韓国プロサッカー連盟)キム・ビョンス監督

対戦相手の対処にかかわらず、江原FCはほとんどの試合でボールを支配し、自分たちが望むサッカーを駆使した。しかし、肝心の決定力が伴わず、江原FCは22試合で27ゴールを決めるにとどまった。

二桁得点を記録した選手もいなかった。全北現代(ハン・ギョウォン)、蔚山現代FC(ジュニオール・ネグラン)、浦項スティーラース(スタニスラフ・イリュチェンコ)、大邱FC(セジーニャ)、光州FC(フェリペ)と、上位グループに進出した6チーム中5チームには二桁得点者が存在した。

反面、江原FCの最多得点者であるキム・ジヒョンとコ・ムヨルは、それぞれわずか6ゴールを挙げるにとどまっている。

特にキム・ジヒョンの場合、出場した19試合のうち9試合で途中交代。フル出場は7回に終わった。結果論ではあるが、キム・ジヒョンをよりフルタイムで活用した方が良かったのではないかという声も挙がっている。

(写真提供=韓国プロサッカー連盟)キム・ジヒョン

また、江原FCはU-22選手のカード不足によって、3枚与えられた交代カードを2枚だけ使う場合が多かった。ヒョン・ヨンミン解説委員は「外国人ストライカーの不在、U-22カードにより、江原FCは困難を抱えていたように見えた。パフォーマンスに起伏があり、主力とサブの差も大きく、後半に底力を発揮しにくかった」と指摘した。

結果は残念であるとはいえ、攻撃的で確固たるカラーを備えた江原FCのようなチームはKリーグに欠かせないというのが、韓国サッカー界全般の意見だ。というのも、失点覚悟で攻撃に比重を置くチームがKリーグにはまだ少ないからだ。

Kリーグのとある指揮官は、「相手に迎えると困難とはいえ、江原FCのようなチームが国内に1チーム以上はいなければならない。Kリーグ全体の発展のために、江原FCのさらなる飛躍を願う」と考えを明かしている。

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