なぜ観客に“中指”を突き立てた韓国ゴルファーは「重大な違反を犯した者」ではないのか

2020年07月30日 ゴルフ #男子ゴルフ
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「重大な違反を犯した者や除名された者は、今回の赦免対象から除外された」

韓国プロゴルフ協会(KPGA)が去る7月27日、“特別赦免”を発表しながら提示した例外の基準だ。これに従えば今回、選手生活を続けることになった8人には重大な違反を犯した者はない。

【写真】観客に“中指”を突き立てた韓国人ゴルファー、何があった?

あのキム・ビオをそこに含まれた。

キム・ビオは2019年の「DGB金融グループ・ボルビック大邱慶北オープン」の最終日、16番ホールのティーインググラウンドでカメラのシャッター音を出したギャラリーに中指を突き立て、持っていたドライバーで芝を刈るなど攻撃的な反応を見せ、懲戒を受けた。

韓国プロゴルフ協会は当初、キム・ビオの行為を“重大な違反”と判断したようだった。賞罰委員会は、3年間の選手資格停止と罰金1000万ウォン(約100万円)の懲戒を下した。

(写真提供=KPGA)キム・ビオ

重い懲戒→減軽の曖昧さ

歴代の記録を見ても、出場停止を意味する選手資格停止3年に処されたのは、2011年のパク・ミンファンとソ・ジョンホ、2015年のキム・ヒョンレ、2016年のアン・ヒチョル、2018年のパク・ギョンミンとイム・ソンヒョン、2020年のキム・ヨンフンを含めて計9人だけだ。

特にエチケット違反を理由に絞れば、キム・ビオが唯一だった。他の選手たちの懲戒理由は、スコア不正に加担や社会的物議(保険金詐欺)に分類される。選手資格停止3年の懲戒が下るのは、勝負の基本ルールを欺くか、刑事処罰も可能な犯罪に走ったかという前例を踏まえると、韓国プロゴルフ協会がいかに厳しくキム・ビオの行為をとらえたかがわかるだろう。

問題は、懲戒を減軽する過程でも韓国プロゴルフ協会の“原則”を見つけられないことだ。

事件が発生した直後に非難が激しくなると、翌日に緊急賞罰委員会を開き、重い懲戒を下すことで“世論裁判”を終えた。その後、海外メディアや韓国ゴルフ界から過剰な懲戒だとの声が上がると、その意見に力を得て理事会が賞罰委員会の決定を覆し、選手資格停止1年、罰金1000万ウォン、ボランティア活動120時間に引き下げた。

さらに今回の特別赦免で、今年12月31日までだった懲戒期間は、約5カ月も減っている。

特別赦免がファンとの不和に

韓国プロゴルフ協会が明らかにした赦免の理由は、「2020年に第18代執行部が発足しながら会員間の和合とKPGAの発展の原動力にするため」と、「新型コロナウイルスによる特殊な状況により、経済活動が萎縮した現在の懲戒者救済し、経済活動に支援を与えるため」だった。これは“温情主義”という一言でまとめられる。

ただキム・ビオの赦免は、韓国プロゴルフ協会の趣旨とは正反対の結果をもたらしている。

当初の懲戒に関する議論、その後の騒動まで加わり、ゴルフファンたちの不和を助長している状況だ。独立性を持った賞罰委員会が原理原則に基づいて懲戒を決定したあと、その後に管理する最近のプロスポーツと比較してみても時代錯誤的だろう。

韓国プロゴルフ協会は上長の気持ちではなく、時代の流れを読まなければならない時だ。

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