プレミアリーグに進出する14人目の韓国人選手は誰になるのか。
今夏の移籍市場で注目したいのは、イングランド・プレミアリーグに進出する新しい韓国人選手が登場するかどうかだ。韓国人プレミアリーガー14人目の誕生は、最近の流れを見ると十分に可能なシナリオといえる。
【注目】なぜ“韓国のファン・ダイク”がトッテナムに移籍する可能性が高いといえるのか
有力候補が3人いる。トッテナムへの移籍説が具体化されているDFキム・ミンジェ(北京国安)、ヨーロッパの舞台で自分の価値を証明したFWファン・ヒチャン(ザルツブルク)、2年でチームのエースに浮上したMFイ・ジェソン(ホルシュタイン・キール)だ。
彼らは今夏、所属クラブを離れて移籍する可能性が高いとされている。そして、その向かう先の候補にはプレミアリーグのクラブも含まれている。地元メディアによると、キム・ミンジェはトッテナム、アーセナル、ワトフォードから関心を受けている。ファン・ヒチャンはエヴァートン、ウルバーハンプトン、リバプールからのラブコールが続いている。イ・ジェソンはクリスタル・パレスへの移籍説が浮上した。
時間が経つにつれ移籍説が具体化されている状況だけに、韓国サッカーファンの期待も膨らんでいる。
そもそもプレミアリーグは、サッカー選手にとって夢の舞台だ。イタリアのセリエA、スペインのラ・リーガ、ドイツのブンデスリーガ、フランスのリーグ・アンなど、ヨーロッパにはビッグリーグがあるが、今のところ韓国人選手の最終目的地としてはプレミアリーグが挙げられる。
2005年にパク・チソンがマンチェスター・ユナイテッドのユニホームを着て、韓国人プレミアリーガーの道を切り開いた。以降、イ・ヨンピョ、ソル・ギヒョン、イ・ドングッ、キム・ドゥヒョン、チョ・ウォニ、イ・チョンヨン、チ・ドンウォン、パク・チュヨン、キ・ソンヨン、キム・ボギョン、ユン・ソギョンがプレミアリーグの舞台に立った。一時は4~5人がプレミアリーグに所属し、韓国人対決を見ることもできた。
しかし2015年8月にソン・フンミンがレバークーゼンを離れてトッテナムに移籍した後は、5年間も韓国人プレミアリーガーが誕生していない。これまで何人かの選手がプレミア進出を目指したが、実現したことはなかった。
プレミアリーグは他の欧州ビッグリーグと比べて、外国人選手の参入障壁が高い。自国選手を保護するために、外国人選手のワークパーミット(就労ビザ)の基準が厳しくなっているのだ。国際サッカー連盟(FIFA)ランキング31~50位(韓国の6月のFIFAランキングは40位)の国の選手は、直近2年間でAマッチに75%以上出場していなければならない。
もしこの基準を満たしていない場合、移籍金が高くならない。イングランドサッカー協会は、優秀選手の迎え入れのために移籍金1000万ユーロ(約12億円)以上の選手には代表出場基準に関係なく、ワークパーミットを発行している。一言で、外国人選手は選ばれた者だけがプレミアリーグの扉を開くことができるわけだ。
14人目の韓国人プレミアリーガーを狙う3人は、準備もできている。何よりも最近2回のアジア大会を通じて兵役免除の恩恵を受けたため、欧州リーグでロングランする外的な障害はない。
キム・ミンジェはセンターバックが貴重な欧州リーグで、多額の移籍金をかけずに迎え入れることができるアジア人選手という点で注目されている。強みであるフィジカルと長身は、ヨーロッパ選手と比べても引けをとらないという評価だ。
ファン・ヒチャンは今季チャンピオンズリーグで活躍し、欧州スカウトの視線を一身に受けた。特にディフェンディングチャンピオンであるリバプールとの対戦で強烈な印象を与えながら、株価が急騰した。Kリーグ出身のイ・ジェソンは、ドイツ2部リーグに挑戦して早い段階で適応する姿を見せた。今やチームで欠かせない存在と認められるほどだ。
今年1月末にキ・ソンヨンがニューカッスルとの契約を終え、プレミアリーグでプレーする韓国人選手はソン・フンミンだけとなった。ソン・フンミンが出場する試合では、観客席に韓国国旗がなびく様子を散見することができる。
2020-2021シーズンのプレミアリーグで、より多くの韓国国旗と韓国人対決を見ることができるかどうかは、近いうちに結果が出ると思われる。
前へ
次へ