なぜ“韓国のファン・ダイク”がトッテナムに移籍する可能性が高いといえるのか

2020年06月24日 サッカー #欧州サッカー
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“韓国のファン・ダイク”とも呼ばれる、韓国代表DFキム・ミンジェ(23、北京国安)の欧州進出が現実化している。ソン・フンミンが所属するイングランド・プレミアリーグのトッテナムが獲得に向けて積極的に乗り出した。

キム・ミンジェは最近、欧州の複数のクラブからラブコールを受けている。トッテナムをはじめ、エヴァートン、サウサンプトン、ワトフォードなどが争奪戦に加わった。またイタリア・セリエAのラツィオ、ポルトガルの名門FCポルト、オランダのPSVアイントホーフェンなども、キム・ミンジェを希望していることがわかった。

今現在、最も積極的なチームのひとつはトッテナムだ。6月23日、英メディア『フットボール・ロンドン』は「トッテナムが獲得レースでリードしている」と報じた。

トッテナム監督が積極的に動いている?

サッカー界の複数の関係者によると、トッテナムのキム・ミンジェ獲得については、司令塔ジョゼ・モウリーニョ監督が積極的に関与していると思われる。ある関係者は「モウリーニョ監督がキム・ミンジェの技量を確認し、高く評価している。プレミアリーグで通用するとの結論を出したそうだ。単純なクラブレベルでの加入ではなく、監督が必要として獲得しようとしていると把握している」と述べた。

モウリーニョ監督は欧州を代表する名将で、プレミアリーグを3回、セリエAを2回、ラ・リーガを1回、そしてチャンピオンズリーグを2回制した経験を持つ。選手時代は無名だったが、高い能力を持った指導者としての地位を築いている。

キム・ミンジェ

欧州における選手移籍は、大きく2つのタイプに分類される。クラブが獲得した選手と、監督が直接連れてくる選手だ。

相対的に欧州のクラブは選手の獲得に対して、監督の影響をあまり受けない。監督が望まなくても、スカウトチームが詳細に技量を把握し、獲得対象に加えるケースが多い。それがクラブと監督の葛藤を生じさせる原因になったりもする。そうして入団した選手は、レギュラー争いで苦労することが大半だ。

ただ今回のキム・ミンジェ獲得の件は、クラブと監督の意見が合致しているため、負担も少ない。同じく韓国代表のソン・フンミンもいて、監督まで希望しているだけに、適応の心配も少なくなるという長所もある。

トッテナムの財政状況とも合うキム・ミンジェ

すべての状況が合致している。

トッテナムはヤン・フェルトンゲンの契約満了を控えて新しいセンターバックを探しているが、現在は財政的に豊かではない。新しいスタジアムを建設して借金を抱えただけでなく、新型コロナによってシーズンが中断され、経営難に直面した。これによりクラブ事務局職員を解雇しようとし、世論の反発にあって取り消したりもした。現在の状況では、移籍金が高い選手を獲得するのは困難だ。

キム・ミンジェの移籍金は比較的、安価といえる。北京国安はキム・ミンジェの移籍料を1500万ユーロ(約18億円)と策定した。アジア圏としては大きな金額だが、ヨーロッパでは安価なほうに属する。1年前、欧州リーグの夏の移籍市場で発生した移籍金ランキングで100位圏にも入らない。一口にいえば、キム・ミンジェはコスパが高い選手であるため、複数のクラブが興味を示していると見ることができる。

さらにトッテナムは、今夏の移籍市場でソン・フンミンを移籍させる可能性がある。世界トップクラスの選手に成長した今、チームを去る可能性についても考慮しなければならない。その場合、トッテナムはキム・ミンジェを活用して、アジアをはじめとする韓国マーケティングを現状維持することができる。キム・ミンジェの実力とトッテナムの条件が見事に合致しており、移籍が現実化する流れが生じている。

「北京国安は投資以上のリターン、拒まない」

選手の移籍したい意思が確実で、適切な移籍金を受け取ることができるのであれば、北京国安にもキム・ミンジェを引き止める理由がない。

中国は新型コロナによって、スーパーリーグが無期限の中断に入った。現在はシーズン自体が取り消されるとの話も出ている。いつ再開できるか、見通しが立っていない状況だ。クラブは財政的にも困難に直面しているため、機会さえあれば収益を得たいと考えるだろう。

中国サッカーの事情に明るい関係者は、「北京国安としては今が適切な時期だ。投資した以上の金額を受け取ることができるので、拒まないだろう」と見通した。

ただしトッテナムではなく、他クラブへ移籍する可能性は存在する。現在、いくつかのクラブが競争に乗り出したため、移籍金が上昇する可能性が高い。その場合、北京国安はより多くの移籍金を提示したクラブと交渉することになる。

キム・ミンジェはプレミアリーグ行きを希望しているが、提案される規模に応じて意思が変わる余地がある。イタリアの複数のメディアは、ラツィオが北京国安と接触してキム・ミンジェの移籍交渉をしていると報じた。

いずれにしてもキム・ミンジェの移籍は、現実感を持って進んでいく可能性が高い。

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