韓国プロ野球、開幕から2週間…最も注目されるスター選手と球団は?データで解析

新型コロナウイルスの影響で開幕が遅れた韓国プロ野球KBOリーグの2020シーズンも、いつの間にか開幕から2週間が経った。

無観客の試合が行われるなか、「ウェルバン・トップランキング」に参加した野球ファンの投票数や性別、地域に応じた評価などを分析したビッグデータから、代表的なキーワードを2つ選んだ。

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新しい野球評価システムである「ウェルバン・トップランキング」は、同じヒットや三振でも状況別の重要度が高いプレーを、より評価するスコアリングシステムだ。

ファン参加型の「ウェルバン・トップランキングゲーム」は、1試合において最も高いウェルバン・トップランキングポイントを獲得した打者や投手と、その日付を当てるゲームで、毎月1等には1000万ウォン(約100万円)の賞金が与えられる。

イ・ジョンフ、20代女性を魅了

ウェルバン・トップランキングゲームに参加したファンが最も多く選択した選手は、キウム・ヒーローズのイ・ジョンフだ。

イ・ジョンフはランキングゲームの選択率で20代はもちろん、30~40代の1位(16.0%)、40~50代の1位(14.1%)でもあり、全年齢層で1位の支持を記録した。

特に20代女性からは20.8%と高い選択率を誇る。女性ファン全体の支持でも、2位斗山ベアーズのキム・ジェファン(12.5%)、3位SKワイバーンズのハン・ドンミン(10.5%)を2倍近く引き離す1位だ。

キウム・ヒーローズのイ・ジョンフ

イ・ジョンフは地域別の選択指標でも、ソウルや京畿(キョンギ)をはじめ、江原(カンウォン)、忠清(チュンチョン)、湖南(ホナム)などで1位を記録し、地域を問わず、高い人気を得ていることを証明した。

また、光州(クァンジュ)でも最高の打撃感を誇っているウェルバン・トップランキング打者部門1位(273.49点)KIAタイガースのプレストン・タッカーを抜いて1位を占め、釜山(プサン)でもロッテ・ジャイアンツの好調を牽引するソン・アソプ、ディクソン・マチャドに次ぐ3位を記録している。

元巨人のイ・スンヨプや元ソフトバンクのイ・デホに続く、全国区のスターに成長したことを証明した。

イ・ジョンフは韓国ギャラップ社で発表した2020年の野球選手評価でも、リュ・ヒョンジン(トロント・ブルージェイズ)、チュ・シンス(テキサス・レンジャーズ)に続き、イ・デホ(ロッテ・ジャイアンツ)と3位タイとなり、国内野球選手で最も高い順位を記録した。

イ・ジョンフの登場は、スーパースター不在に悩む韓国プロ野球にとって、恵みの雨のようだ。

元プロ野球選手で現LGツインズのコーチ、“イ・ジョンボムの息子”として注目を集めたイ・ジョンフは、実力で自らの価値を高めている。

1998年8月20日生まれのイ・ジョンフは、2017シーズンに「新人王」を受賞して以降、3年連続3割、2年連続ゴールデングローブ受賞で、親の七光りでスターになった選手ではないことを証明した。

今季もイ・ジョンフは好調。13試合を消化して打率0.404、ヒット19本、ホームラン3本を記録している。

ウェルバン・トップランキングポイントも237.41点で、打者部門3位。勝利貢献スコアは101.31点で、チーム内2位のエリック・ヨキシュ(63.45点)に大きな差をつけるなど、キウム・ヒーローズの勝利を牽引している。

そんな活躍によって、アメリカ最大のスポーツ専門チャンネルESPNが注目するKBOのスター選手となり、メジャーリーグのスター選手ムーキー・ベッツ(ロサンゼルス・ドジャース)もイ・ジョンフのプレーを絶賛した。

ロッテ・ジャイアンツの開幕5連勝、原動力は?

シーズン序盤、韓国プロ野球のスポットライトが最も集中しているチームは、ロッテ・ジャイアンツに他ならない。

監督と団長をまったく予想できなかった新鮮な人物へと交換し、“変化の年”を宣言したロッテ・ジャイアンツは、開幕5連勝を記録するなど、自分たちの果敢な選択が間違っていないことを証明して「2020プロ野球構造変化」を予告した。

昨シーズンリーグで唯一の3割台の勝率で、最下位に終わったロッテ・ジャイアンツに新たに赴任したメジャーリーグスカウト出身のソン・ミンギュ団長は、積極的な歩みでシーズン開始前からファンやメディアから多くの注目を浴びた。

ロッテ・ジャイアンツの変化したプレーは、1チーム当たり10~11試合しか消化していないシーズン序盤にもかかわらず、過去とは異なる姿で地元・釜山の野球ファンの心を動かしている。

そんな絶好調のロッテ・ジャイアンツの上昇要因には、選手団の変化に加え、今年新たに加入した外国人選手ディクソン・マチャドの大活躍がある。

ロッテ・ジャイアンツのディクソン・マチャド

“守備の傭兵”として期待を受けたディクソン・マチャドは、5月5日の開幕戦に4打点をあげる活躍だけでも衝撃を与えたが、5月8日には逆転勝ちの足場となった同点ソロホームランに続き、5月10日にはダメ押しのホームランまで放ち、チームを勝利に導く打者としての能力を見せつけた。

それは、ウェルバン・トップランキングの勝利貢献スコアでも確認が可能だ。

5月5日のKTウィズ戦では逆転スリーランホームランを含む活躍で、勝利貢献スコア51.41点と全体1位。5月8日のSKワイバーンズ戦でも41.14点と全体2位のスコアを記録し、開幕週の勝利貢献スコア部門で1位にランクされた。

変化したロッテ・ジャイアンツの雰囲気は、ウェルバン・トップランキングゲームのデータでも確認することができる。

開幕シリーズでは5.85%(10チーム中7位)しか選択されなかったが、開幕5連勝などの良い成績を収めたことで、シリーズ別の野球ファンの選択でもSKワイバーンズ戦4位(9.52%、5月8~10日)、斗山ベアーズ戦4位(10.64%、5月12~14日)、ハンファ・イーグルス戦2位(13.60%、5月15~17日)を記録し、もはやロッテの選択はファンだけでなく、客観的な成績で証明された。

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