過去に大谷翔平への「わざとぶつける」発言騒動で波紋を呼んだ韓国人投手コ・ウソクが、マイナーで戦力外となった後もアメリカに残るようだ。
デトロイトの地元紙『デトロイト・フリー・プレス』などが6月25日(日本時間)に報じたところによると、コ・ウソクがデトロイト・タイガースとマイナー契約を結び、傘下マイナーAAAのトレド・マッドヘンズでプレーするという。
同メディアはすでにチーム練習に合流していると報じている。
また、「コ・ウソクのストレートの平均球速は93マイル(約150km)に達する。まだメジャーデビューは果たしていないが、タイガースで初昇格を狙っている」とコ・ウソクを紹介した。
コ・ウソクは昨年1月、サンディエゴ・パドレスと2+1年の最大940万ドル(日本円=約14億7600万円)で契約した。同年3月には母国で開催された「MLBワールドツアー・ソウルシリーズ」にパドレスの一員として参加したが、開幕ロースターに入れず、5月にマーリンズへトレード。
ただ、マーリンズでもコールアップはなく、渡米1年目はマイナーで計44試合に登板し4勝3敗4ホールド3セーブ、防御率6.54の成績を残した。
今季はマーリンズの春季キャンプに“招待選手”として参加し、再起を試みた。しかし、今年2月にウェイトルームでのタオルを用いたシャドーピッチングで右手人差し指を骨折。結局、3月にマイナーキャンプ降格となると5月まで実戦復帰できず、今月6日よりようやくAAAでプレーした。
だが、マイアミ・マーリンズ傘下マイナーAAAのジャクソンビル・ジャンボシュリンプでも戦力外となり、6月18日に放出されていた。
放出報道の直後は韓国復帰の可能性が浮上。古巣LGツインズのチャ・ミョンソクGMも「コ・ウソクにLGに戻る意思があるなら会うつもりだ」と伝えていたが、コ・ウソク本人はアメリカ残留を選んだ。
アメリカ進出からもうすぐ約1年半、未だメジャーのマウンドに立てていないコ・ウソクだが、マイナーを経て悲願のメジャーデビューを果たすことはできるだろうか。
◇コ・ウソク プロフィール
1998年8月6日生まれ。韓国・仁川出身。身長180cm。韓国のプロ野球選手。高校卒業後の2017年にLGツインズでプロデビュー。2019年に韓国プロ野球史上最年少30セーブ(21歳1カ月7日)達成、2022年に42セーブでセーブ王に輝き、韓国プロ野球史上19人目の通算100セーブ到達。2024年1月にサンディエゴ・パドレスと契約するも、開幕直前にロースターを外れ、メジャー昇格なく同年5月にトレードでマイアミ・マーリンズに移籍も、同月31日にDFAとなった。韓国代表では2019年プレミア12、2021年東京五輪、2023年WBC、杭州アジア大会に出場。2023年1月、元中日ドラゴンズのイ・ジョンボム(李鍾範)の娘で、イ・ジョンフ(サンフランシスコ・ジャイアンツ)の妹イ・ガヒョンと結婚した。
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