「イニエスタは欧州のすべてのクラブで活躍できる状態にある」
セレッソ大阪率いるミゲル・アンヘル・ロティーナ監督(62)が、自身と同じく日本で暮らしている同胞アンドレス・イニエスタ(35・ヴィッセル神戸)についてこう語った。
ロティーナ監督は最近、スペイン紙『マルカ』とのインタビューで近況を伝えた。そこで、イニエスタやフェルナンド・トーレス(36)、ダビド・ビジャ(38)などのスペイン勢がJリーグに大きな影響をもたらしたことを強調した。
なかでも、現在ヴィッセル神戸のキャプテンマークを巻くイニエスタについては以下のように話す。
「依然として高い水準でプレーしている。彼は(現在も)問題なく、欧州のすべてのクラブで活躍できる状態にある。でも、今は(日本でのプレーを)楽しんでいる」
ロティーナ監督は“イニエスタ効果”に言及しつつ、Jリーグの応援文化を「クラブよりも選手を応援する現象が目立つ」と表現した。あるクラブのサポーターでなくても、イニエスタのように名声のある選手を一目見るため、大勢の観衆が集まるという意味だ。
ロティーナ監督は続けて、こう強調した。
「イニエスタには多くのサポーターがいるが、その多くは彼の所属するクラブのファンではない。これは日本特有の文化であり、我々が慣れ親しんだものとは違う」
「イニエスタがプレーすれば、スタジアムはいつも満員になる。昨シーズンのJリーグの平均観客者数は2万人だったが、もしも日本にバルセロナやレアル・マドリードが存在していれば、それは2万5000人を超えるだろう。このような選手の獲得は、(リーグ興行の面で)役立っている」
大阪と神戸で距離が近いこともあり、ロティーナ監督はイニエスタと頻繁に連絡を取ることも明かした。セレッソ大阪であっても、ロティーナ監督や選手の宿舎はおおむね神戸周辺地域に集まっているという。
「イニエスタは近くに住んでいる。以前も彼が子どもと散策している姿を見た」と明かしたロティーナ監督は、「我々は今の(新型コロナ関連の)状況について話を交わした。(感染者数が増えている)スペインの心配もしている。他の家族がスペインにいるだけに、不安な面もある」と話す。
選手キャリアの終盤に差し掛かりつつあるイニエスタだが、依然として才能あふれるプレーに衰えは見えていないようだ。
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