エンブレムで見るKリーグの変遷史。そのデザインの変化と合わせて何があった?

2020年03月16日 サッカー #Kリーグ

「国家や団体、または企業の象徴として用いる文様」を意味するエンブレムは、サッカーにおいても特別な意味を持つ。そのチームの歴史とカラーを示す象徴であり、“顔”であるからだ。

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韓国プロサッカーのKリーグのエンブレムも同様だ。

今年で発足38年目を迎えるKリーグは、1994年に初めて公式エンブレムを使用し始めて以降、計5回のエンブレム変更が行われてきた。

(写真提供=韓国プロサッカー連盟)Kリーグのエンブレムの変遷

1994年から1996年まで使用された初のエンブレムは、韓国固有のカラーをメインに国旗にも用いられる模様と“コリアンリーグ”のイニシャルであるKを活用し、ストライカーの姿を躍動的に表現した。

このエンブレムが使用された1994年は韓国プロサッカー連盟が発足された年であり、同時に韓国プロサッカー大会と称されていた大会名を、新たなリーグ名称であるコリアンリーグに変更した年でもあった。

1997年から1998年に使用された2つ目のエンブレムは、稲妻を形象化し速く力強い姿を強調した。

1997年はプロリーグ発足以降15年ぶりに、10クラブ目である大田シチズン(現・大田ハナシチズン)が創立された年だ。この年から、韓国プロサッカーは本格的に“10クラブ時代”を迎えることになった。

またこの翌年、連盟はリーグ名称を既存のコリアンリーグから、現在のKリーグに変更した。

1999年に導入され、2005年まで使用された3つ目のエンブレムは、英語のゴシック体で“KOREA LEAGUE”と書かれた文字の上に、緑と黒で組み合わさったサッカーボールと選手の躍動感を表した。

ペルージャ時代のアン・ジョンファン

ミレニアム時代を1年後に控えた1999年には、“X-世代”や“新人類”などと呼ばれる新世代を中心に、Kリーグに新たな風が吹いた。20代から30代の若年層を筆頭に各クラブでサポーター集団が誕生し、リーグの人気がさらに上昇した。

それと同時に、新世代のアン・ジョンファンやコ・ジョンス、イ・ドングッらは“Kリーグのトロイカ”と呼ばれ、韓国を代表する看板スターにまで浮上した。

(写真提供=韓国サッカー協会)2000年アジアカップでのイ・ドングッ

4つ目のエンブレムは2006年から2009年まで使用された。公募によって選ばれたこのエンブレムは、専門家の修正作業を経てシーズン開幕前に公開された。

Kリーグの“K”、スター選手を象徴する“星”、選手の“シュートモーション”と3つのイメージをモチーフにし、躍動的でスピーディーな姿を表現した。メインカラーである青は、選手の若さや覇気、闘魂を表しており、全世界に羽ばたこうというKリーグの積極的な姿勢が見える。

2010年、Kリーグは試合でさらに5分プレーし、ファンとさらに5分会おうという趣旨の“5分キャンペーン”を開始。それと同時に、従来のエンブレムに若干の変化を加えた。

グラウンドを表す緑色の背景を付け足し、リーグ名称の“K”と“LEAGUE”の間のダッシュ記号を点に変更した。

(写真提供=韓国プロサッカー連盟)現在のKリーグのエンブレムが入ったサッカーボール

現在使用されているKリーグのエンブレムは、韓国プロサッカー連盟30周年を迎えた2013年、韓国の国旗をメインモチーフに、シューティングスター(Kマーク)とサッカーボールを加えて完成させた。

強烈な赤と青、そして黒を用いてサッカーの持つ情熱的で躍動的なイメージを強調し、アジア最高のプロサッカーリーグとしての自負とプライドがエンブレムに込められた。2013年はKリーグ発足30周年であり、昇降格制度が初めて導入された年でもある。

公式エンブレムが使用されて以降、26年目となる2020シーズンのKリーグ。今シーズンも熱い戦いに期待したいところだ。

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