大谷翔平はドジャースに「“超過収益”をプレゼントする」と韓国紙。“両者Win-Win”のWS進出に注目

大谷翔平(30)ら擁するロサンゼルス・ドジャースのワールドシリーズ進出決定に、球団経営陣の笑顔が止まらない。

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球団の価値が上昇するのは当然ながら、北米プロスポーツ史上最高額となる10年総額7億ドル(日本円=約1015億円)で獲得した大谷が、加入初年度から球団に“超過収益”をプレゼントするだけに、公の場で褒めないわけにはいかない。

ドジャースは10月21日(日本時間)、本拠地ドジャー・スタジアムで行われたナ・リーグ優勝決定シリーズ第6戦でニューヨーク・メッツを10-5で破り、ワールドシリーズ進出を決めた。

これにより、ア・リーグ優勝決定シリーズ勝者のニューヨーク・ヤンキースとの対決が実現し、東西を代表する看板チーム同士のビッグマッチが行われることになった。

ドジャースは2020年以来、4年ぶりに出場するワールドシリーズで通算8回目の優勝に挑む。対するヤンキースも、2009年以来15年ぶり28回目の優勝トロフィーを狙っている。

両球団は20世紀以降で計11回ワールドシリーズで対戦しており、ヤンキースが8回優勝、ドジャースが3回優勝した。ただ、両者が最後にワールドシリーズで対戦したのは1981年で、43年前になる。

今回のマッチアップが熱く盛り上がる理由もそこにある。その中心には、ドジャースの大谷、ヤンキースのアーロン・ジャッジ(32)がいる。

韓国でも高い人気を誇る大谷は、ポストシーズン(地区シリーズ、優勝決定シリーズ)で打率0.286(42打数12安打)、3本塁打、10打点、OPS(出塁率+長打率)0.934を記録した。

54本塁打、59盗塁を記録したレギュラーシーズンと比較すると物足りなさを感じるかもしれないが、自分の役目は十分に果たしていると言える。

何より、得点圏打率は0.667(9打数6安打)と、スーパースターの存在感をハッキリと見せている。それがワールドシリーズでも注目される理由だ。

大谷翔平
(写真提供=AP/アフロ)大谷翔平

そんな大谷の活躍には、ドジャースの経営陣も大きな期待を寄せている。

ドジャースは現在、投資グループのグッゲンハイム・ベースボール・マネジメントがオーナーを務めている。同社は2012年3月に21億5000万ドル(約1740億円)でドジャースを買収した。これは球団買収における最高額だ。

以降、ドジャースは毎年ポストシーズンに進出し、11回の地区優勝を果たし、球団価値が昨年の時点で52億4000万ドル(約7910億円)まで上昇した。買収金額に比べて2.5倍以上も値上がりしたのだ。

ただ、その期間のワールドシリーズ優勝は、新型コロナウイルス感染症の影響で縮小開催となった2020年の1回のみにとどまった。

そんな球団が今年のワールドシリーズに進出したことで、ドジャース経営陣は歓喜に沸いている。野球ビジネスにおいて、投資における最高の効果は球団イメージ向上はもちろんのこと、ワールドシリーズ優勝であるからだ。

グッゲンハイムのCEOでドジャース筆頭オーナーの務めるマーク・ウォルター氏は、ワールドシリーズ進出を祝すシャンパンファイトが行われたクラブハウスで、「明らかに期待以上だ。世代を超えた才能の選手だ。我々は大谷をできる限りワールドシリーズに送り出す義務があると考えた。ワールドシリーズに行くことができて本当に嬉しい」と語った。投資以上の効果を短期間に生み出した大谷への賛辞を惜しまなかったのだ。

また、イングランド・プレミアリーグの強豪チェルシーのオーナーでもあるトッド・ボーリー共同オーナーも、「大谷とのメガ契約はこの上なく“Win-Win”だ。我々は彼のすることを最大限に助け、彼もそれを理解してくれている。大谷が360度、色々な角度からチームのために邁進することに感激している」と言及した。

金融工学に長けたグッゲンハイムの経営陣は、大谷との契約における経済的利益と損失を計算したことだろう。ただ、投資からわずか1年で、すでに元を取ったという雰囲気が漂っている。

なお、ドジャースとヤンキースのワールドシリーズは10月26日から7試合4勝制で行われる。

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