韓国プロ野球の斗山(トゥサン)ベアーズが、8月15日の「光復節」に開催する試合で韓国以外の他国国旗をすべて降ろし、代わりに韓国国旗を追加で掲揚した。
斗山の関係者は8月15日、蚕室(チャムシル)球場で行われるロッテ・ジャイアンツ戦に先立ち、「光復節を迎え、太極旗(テグッキ/韓国国旗)を追加で掲揚した。外国人選手の母国の国旗は降ろした」と説明した。
日本で「終戦の日」と呼ばれる本日8月15日は、韓国では「日本の植民地支配から解放されたことを祝う日」として「光復節(クァンボクチョル)」とされている。
本来、LGツインズと斗山の2球団がホームとして使用する蚕室球場では、斗山のホームゲームとして開催される際、日本やアメリカ、カナダなど他国の国旗が掲揚される。
これは斗山にアメリカ人のブランドン・ワデル(30)、カナダ人のジャレッド・ヤング(29)とジョーダン・バラゾビック(25)、さらには日本人の白川恵翔(23)などの外国人選手が在籍しているためだ。
ただ、「光復節」の8月15日に行う試合では、他国の国旗を降ろす決定を下した。
実際、今回の試合をめぐっては予想外の“抗議”も飛んだ。この日の先発投手として白川が登板すると予想されたからだ。
白川が日本人である点が、一部ファンに目を付けられた。彼らは「光復節に日本人が先発登板するのは正しいのか」と批判の声を上げると、「光復節に日章旗(日本国旗)が掲げられることもダメだ」という意見も投げかけた。
もっとも、過去には「光復節」で実際に登板した日本人投手もいる。
例えば、門倉健はSKワイバーンズ(現・SSGランダース)時代の2009年8月15日、ハンファ・イーグルス戦で先発登板し、6回1失点と好投して勝利投手となった。岡本信也もLGツインズ時代の2010年8月15日、ネクセン・ヒーローズ(現キウム)戦でリリーフ登板している。
当時は彼らが登板しても、大きな問題にも論争にもならなかったが、今回は状況が違うようだ。
結局、白川の「光復節」登板は回避された。斗山を率いるイ・スンヨプ監督は、15日の先発投手としてチェ・ウォンジュン(29)を登板させる。
白川は1日登板日をずらし、16日のKTウィズとのビジターゲームでマウンドに上がる予定だ。
これにより、日本人投手の「光復節」登板はなくなったが、“日の丸”が残された。
そこで、斗山は白川だけでなくすべての外国人選手の母国国旗を降ろし、代わりに韓国国旗を追加し、球団旗も増やすという“妙手”に出た。
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