キム・ヨナ2世とチャ・ジュンファンが語る「韓国フィギュア“高難度ジャンプ”時代」

「高難度ジャンプ」の流れには、もはや韓国フィギュアも逆らえないのか。

1月5日、議政府(ウィジョンブ)スケート競技場で閉幕した第74回全国男女フィギュアスケート総合選手権大会は、世界フィギュアの流れを確認できる舞台だった。

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女子シングルで大会3連覇を達成したユ・ヨン、男子シングルで大会4連覇を達成したチャ・ジュンファンは、3回転以上のジャンプを実戦に配置した選手たちだ。今大会で2人を頂点に押し上げた必殺技は、トリプルアクセル(ユ・ヨン)と2種類の4回転ジャンプ(チャ・ジュンファン)だった。

ショートプログラムから勝負は決まっていた。

ユ・ヨンは課題だったトリプルアクセルを完璧に消化し、ショートプログラム1位(76.53点)となり、フリーでは着地不安定で減点されるも合計220.20点で優勝を獲得した。

高難度ジャンプはなかったが、ショートプログラムとフリーでいずれもクリーン演技を披露した2位のイ・ヘインとの差は、約14.64点になった。

ショートプログラムで4回転を完璧に飛んで1位(93.45点)のスタートを切ったチャ・ジュンファンは、フリーでも二度の4回転ジャンプを完璧に成功し、合計278.54点で2位のイ・シヒョン(231.04点)をなんと47.5点も引き離した。

ユ・ヨン

韓国が生んだ不世出のフィギュアスターであるキム・ヨナは、トリプルアクセルを飛ばずとも2010年バンクーバー五輪・金メダル、2014年ソチ五輪・銀メダルなど国際大会でメダルを獲得して“フィギュア女王”になった。

しかし、2018年平昌(ピョンチャン)冬季五輪が終わった後、国際スケート連盟(ISU)は高難度ジャンプに配点を増やす方向で女子シングルの採点基準を変えた。

ロシアや日本の選手が起こした高難度ジャンプの風は、いまや国際舞台の勢力図を変えた。

今季のグランプリシリーズでメダル獲得するためには、少なくともトリプルアクセルは跳べなければならず、4回転ジャンプを実戦で成功させれば、現実的に1位を期待するのが可能だった。

全般的にレベルが上方平準化し、ジャンプなど外的要素でその格差を挽回できる余地も減った。

数年前からこのような流れがあった男子シングルでは、すでに高難度ジャンプがベースにした演技構成が主流になりつつある。ショートプログラムで2回、フリーでは6回もする4回転ジャンプする状態だ。

そのため高難度ジャンプを跳べない選手たちは、終始悩みを抱えながら今シーズンを戦っている。

今季はシニアで善戦中のイ・ヘインも来季が心配の種だ。

「シニア国際大会で3位以内に入りたければ、4回転ジャンプやトリプルアクセルが必要ということはよくわかっている。ただ、まずは現在の要素を完璧にこなすことを目標に、いつもクリーンな演技ができるように練習している。(高難度ジャンプについては)今季を終えた後、コーチと相談したい」と話している。

今大会3位のキム・イェリムも「すでにロシア選手らが高難度の技術を多くマスターしていて、実戦でトライせずとも練習では試みている。シーズン中には負傷の危険のために難しいが、オフシーズンに私も試みてみたい」と、シニアデビュー2年目の目標を立てた状態だ。

すでに高難度ジャンプを跳ぶ選手たちも貪欲だ。

ユヨンは「トリプルアクセルの現在の成功率は50%ほどなので、もっと練習してうまく駆使できるようにしたい。今季はトリプルアクセルを地道に行っていくが、ロシア選手らが4回転ジャンプを4回も取り入れている姿を見ると、私も1つくらいは決めたいという気持ちになる。いつかは(4回転を)跳びたい」と予告した。

チャ・ジュンファンも語っている。

「現在はシーズン中なので、プログラム練習に多くの時間を割いているが、全体的な練習量を考えると、4回転ジャンプに費やした時間がほとんどだった。昨シーズンは練習段階から4回転ジャンプがうまくいき、今季序盤は挑戦的な構成をした。現在はミスが多くて構成難易度を下げた状態だ。成功率が向上すれば、本番で再び挑戦する」と意気込んだ。

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