サッカー韓国代表率いるユルゲン・クリンスマン監督が、ベスト4進出に挑む意気込みを伝えた。
韓国代表は2月2日(現地時間)、アル・ジャヌーブ・スタジアムでオーストラリア代表とのアジアカップ準々決勝を戦う。
試合に先立ち、1日に行われた前日記者会見には、クリンスマン監督がFWチョ・ギュソン(25、ミッティラン)とともに出席した。
会見冒頭、「良い相手と対戦できることを非常に期待している。オーストラリアは今大会で良い結果を出している。難しい試合が予想される」と伝えたクリンスマン監督は、「緊張感にあふれ、迫力にあふれる試合となる」と展望した。
1月30日のサウジアラビア戦から中2日で準々決勝を迎える韓国に対し、オーストラリアは中4日と日程面に差がある。何より、韓国は延長戦とPK戦を経て消耗が激しいが、オーストラリアはインドネシア相手に90分間で4-0の大勝を収めており、体力面も懸念されている。
ただ、指揮官は「日程についてこれ以上言及したくない。選手たちも所属チームで短い期間に多くの試合を戦っている。その部分の準備はできていると思う」と、連戦による体力消耗が“言い訳”にならないと強調した。
そして、「自分自身、そして選手たちは喉が渇いている。自分たちができることに神経を使い、準備をしっかりできるようにしたい」と、万全の準備でオーストラリア戦を迎えることを誓った。
以下、クリンスマン監督の一問一答。
◇
―試合に向けた覚悟は。
明日の試合がとても楽しみだ。良い相手と対戦できることを非常に期待している。オーストラリアは今大会、良いパフォーマンス、良い結果を出している。難しい試合が予想されるが、我々もサウジアラビアと難しい試合をした。明日も緊張感にあふれ、迫力にあふれる試合となるだろう。
―オーストラリアを分析して感じた強みとは。また、強みをどのように攻略するか。
分析をしたが、ほかのチームと同じように、長所もあれば短所もあるチームだと感じた。ただ、その長所や短所についてこの場で私が詳しく話すことはないだろう。相手に対する分析はチーム内でスタッフや選手と話し合い、準備を進めている。
難しい試合が予想される。前回のサウジアラビア戦もそうだったが、今回の試合も血闘となり、いわば“戦争”のような戦いになるだろう。だが、次のラウンドに進むことが我々が望む目標だ。明日の試合では必ず良い結果を得られるようにしたい。
ーサウジアラビア戦ではチャンスが多かったにもかかわらず、1点しか決めることができなかったが、オーストラリア戦に向けてどう準備するのか。また、大会では相手のカウンターに苦戦する様子も見られた。オーストラリアもカウンターが強いチームの一つだが、どのように対策するか。
サウジアラビア戦では後半と延長戦でチャンスを多く作ることができたのが良かった。もっと多くゴールを決めてほしい思いはある。(サウジアラビア戦も)もっと早く得点が生まれていれば、早く試合を終えられることができたと思う。それでも、得点を通じて良い結果を得たことは非常に良かったと思う。
オーストラリアはカウンターはもちろん、セットピースも非常に良いチームだ。自分たちがチャンスを作ることもそうだが、相手のカウンターに対し徹底して準備をしなければならないと思う。
ただ、韓国も自分たちだけの長所があり、選手個々の長所がある。その長所を信じて、自分たちの得意な部分をもっと上手くできるように準備すれば、良い結果を得られると思う。自分たちの長所を最大限発揮する試合にしたい。
ー1回戦から準々決勝まで、韓国が中2日に対しオーストラリアが中4日だが、その部分がどれだけ影響するか。また、オーストラリアのメディアが韓国に勝てる4つの理由の一つとして監督の存在を挙げていた。一種の挑発ともとらえられるが、その部分についてどう思うか。
日程については、これ以上言及したくない。すでに確定していたスケジュールであり、目標を達成するためには試合を戦わなければならない。選手たちも、所属チームで短い期間でも多くの試合を戦っている。その部分の準備はできていると思う。
何より、その部分も大会のある種の魅力ではないだろうか。確かに多くの痛みがあり、苦痛を勝ち抜かなければならないが、自分たちが望む目標を達成できると思う。
自分自身、そして選手たちは喉が渇いている。自分たちができることに神経を使い、準備をしっかりできるようにしたい。
(豪州メディアについて)ほかにも何かコメントがあれば言ってもらって構わない。どんな挑発も関係ない。いつでも言ってもらって大丈夫だ。
ーサウジアラビア戦はPK戦の末勝利したが、この先もまた同じ状況が来るかもしれない。監督自身、何度もPK戦を経験しているが、今後に向けてはどう準備するのか。
PKは最も難しい部分だ。多くの感情が入り乱れる瞬間でもある。だからこそ、練習が一番大事だ。多くの練習を通じて精神的な集中力を育てなければならないと思う。
PKの瞬間だけは、自分一人で多くのことを考えなければならない。明日の試合は90分で終わる保障もなければ、どんな展開になるかもわからない。そのためにも、継続的な練習を通じてしっかり準備しなければならない。
ー自身もストライカーだった身として、チョ・ギュソンにどんな言葉をかけたいか。
チョ・ギュソンに限らず、チームのストライカーに助言しているのは「過ぎたチャンスは考えるな。次のチャンスで以下に集中して良い結果を生み出すかに悩み、そこで集中力を高めるためにしっかり準備をしなければならない」ということだ。
マイケル・ジョーダン選手も「決めたシュートより外したシュートの方が多い」と話したように、チャンスは逃すものと考えている。
ただ、重要なことは次のチャンスを待つうえでどれだけ準備をし、チャンスの場面でどれだけ上手く得点につなげられるか。その準備が重要だと思う。
ギュソンのことは毎日しっかり見守っている。今日の会見みたいに笑っている姿を見ることが私にとっての幸せだ。私も9番でプレーしたから、得点一つ一つがどれだけ大きな意味を持つかはわかっている。ただ、過ぎたチャンスより、これからのチャンスを活かす方法、そのチャンスを活かすために準備する過程が重要だと考えている。
ー毎回、笑顔で記者会見をする姿が印象的だ。今日も多くの記者が集まっているが、そのようなサッカーを愛する国の代表監督として、どれだけのプレッシャーを感じているのか。また、トロフィーを国民にもたらすための戦いをどれだけ負担に感じているのか。
個人的に、とても光栄な場所だと思っている。優れた能力を持つ選手が多く、彼らと一緒にチームで活動できることがとても光栄であり、誇らしい。そのことは、選手たちにもよく話している。我々が優れたチームであり、個々人も優れていることを選手たち自身も感じてもらえたら嬉しい。
私は大会を戦うのが好きだ。もちろん、この先の試合はすべて紙切れ一枚のような戦いが続くだろうし、ベスト8に進出したすべてのチームが強いと感じている。明日対戦するオーストラリアはもちろん、すべてのチームに優勝する可能性があるし、優勝するためにここまで来たと思っている。
個人的に、選手たちにはこの瞬間がどれだけ貴重であり、特別であるかを感じてもらいたい。決勝までの道のり、そして決勝を戦う瞬間、トロフィーを掲げる瞬間の期待感がどれだけ幸せなのかを感じてもらいたいし、トロフィーを通じてそれまでの苦労や自分たちの能力に対する報い、幸福感を得てくれたら嬉しい。
(構成=ピッチコミュニケーションズ)
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