性行為の映像を違法撮影した疑いで、被疑者として警察の取り調べを受けた元ガンバ大阪の韓国代表FWファン・ウィジョ(31、ノリッジ・シティ)に対し、代表資格をめぐる議論が勃発している。
ファン・ウィジョは相手の同意なく性行為の映像を撮影した疑いで、去る11月18日に被疑者として警察の取り調べを受けた。
被害者はファン・ウィジョが合意なく映像を違法撮影したとし、彼を告訴した。
ファン・ウィジョは今年6月、過去にギリシャで紛失した携帯電話内のプライベート映像を流出されたことがある。ただ、性行為の映像は被害者と合意のうえで撮影したものとし、疑惑を否定している。
今月21日に中国・深センで行われた2026年北中米W杯アジア2次予選の韓国対中国では、韓国が3-0で勝利した。ただ、ファン・ウィジョは試合後、韓国報道陣の取材を断り、中国からすぐにイギリスへと出国した。
ファン・ウィジョが所属するノリッジ・シティも一連の事件を把握している。
ノリッジ・シティ側は「ファン・ウィジョがノッティンガム・フォレストからのレンタル生活を続ける間も継続してチームでプレーする。クラブは現在、進行中の取り調べについて知っている」と伝えた。
無罪推定の原則に基づき、刑事訴訟の被告人は司法府で有罪判決が出るまでは無実の人間と推定される。
ファン・ウィジョは被疑者として取り調べを受けたが、本人は容疑を否認している。犯罪の事実を裏付ける決定的な証拠も出ていない。
「ファン・ウィジョが相手の同意を得て、双方の合意の下で性行為の映像を撮影したかどうか」が、犯罪成立可否の核心を握っている。
とはいえ、ファン・ウィジョに対してはすでに道徳的な問題が指摘されている。
彼が女性との性行為の映像を携帯電話に保存していたことが事実であると明らかになったためだ。子どもたちの模範となるべきプロアスリートかつ国家代表選手としてはやってはならないことだ。
もちろん、ファン・ウィジョの試合以外のプライバシーの領域に対し罪を問うことはできない。
ただ、国家を代表する象徴性のある選手が、被疑者として警察の取り調べを受けた状況で、W杯予選に代表選手として出場したことは議論の余地がある。
韓国代表を率いるユルゲン・クリンスマン監督は、「私生活の議論が起きていることは知っている。ただ、明確に(犯罪の可否が)決定されなければならない。現在進行中の状況であるため、(ファン・ウィジョを)犯罪者だとは思わない」と、中国戦でファン・ウィジョを出場させた理由を明かした。
国家代表選手の品位維持の条項によると、「各級代表チーム員は国家を代表する身分として、自らの品位を落とす行為を控え、社会的責任感と道徳性を維持しなければならない」と明示されている。
性行為の映像を実際に撮影し、自身の携帯電話に保存して持ち歩いていたという行動だけでも、ファン・ウィジョは国家代表としての品位を落としたと言える。
少なくとも、犯罪の有無が確実に明らかになるまでは、ファン・ウィジョの代表資格を停止させる理由は十分にある。
過去には元FC東京のDFチャン・ヒョンス(32、アル・ガラファ)が、2018年に兵役免除の特例と関連したボランティア活動の書類をねつ造したとして、代表資格の永久はく奪処分という重懲戒を受けた。
プロ野球選手のアン・ウジン(24、キウム・ヒーローズ)は国内トップクラスのエース投手とされながらも、高校時代にいじめ加害者だったという事実を暴露されて代表資格を失った。犯罪の事実が明らかになる前に、代表としてプレーできないという判定を下された。
今回のファン・ウィジョ事件に対し、韓国サッカー協会(KFA)は現時点では寛大な姿勢を見せている。ただ、アジアカップのエントリーを1月に提出しなければならない。
今後、ファン・ウィジョが犯罪を犯したという判断で起訴されることになれば、事件の波紋はさらに大きくなるものとみられる。
(記事提供=OSEN)
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