欧州組の不在で興行的に惨敗のE-1サッカー選手権…韓国サッカーの厳しい現実だ

欧州組のいない韓国代表チームは、「あんこのないアンパン」であるということを今一度確認することとなった。

韓国サッカーは、まだまだ道のりが長いという意味でもある。

釜山(プサン)で行われている東アジアサッカー連盟(EAFF)E-1サッカー選手権は、興行的には惨敗という結果を生んだ。他国の試合はともかく、韓国戦の観客動員数が他のAマッチと比べて著しく少ないからだ。

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12月11日の香港戦に訪れたのは、わずか1070人。12月15日の中国戦は7916人を記録したが、日曜日に行われたうえに、天気も悪いほうではなかったことを踏まえると、興行的には失敗と見なければならない。

女子サッカーはもともと観客数が多くはないが、男子サッカーは昨年から今年までAマッチ7試合連続で入場チケットの完売を記録するほど熱気があった。去る6月に釜山で行われたオーストラリア戦は、5万2213人を動員して完売。その半年後に同じ場所で開催された今回のAマッチは、当時と比較すると目に見えて観客数が減少した。

12月15日に釜山アジアド主競技場で行われた韓国と中国の試合。空席が目立つ

大会関係者は、今大会の興行失敗の最大の原因を欧州組の不在と見ている。一部では広報が足りないとの指摘もあるが、その問題も結局のところ、欧州組がいないことから始まったと見ることができる。

E-1サッカー選手権にはソン・フンミンやファン・ウィジョ、イ・ガンインといった欧州組が出場していない。彼らは代表人気の最大の要因を占めている。オンラインはもちろん、オフラインでも国内組の選手に比べて大きな関心を受ける。しかし彼らの不在によって、大会に関する関心も自然と減った。

地上波でE-1サッカー選手権を中継していない事実からも、大会の話題性がどれほど落ちているかを推し量ることができるだろう。さらに、ほとんどのAマッチを中継するポータルサイトでも、文字中継が行われているだけだ。観客の誘致も困難になるしかない。

実際に、地域事情やイベント内容に明るい地元のタクシー運転手さえ「何の試合があるか?」と聞いてくるほど、大会自体があまり知られていなかった。

E-1サッカー選手権に意味を付与できない

最高9万ウォン(約9000円)というチケットが高いということも、たしかな理由として見ることはできない。7試合連続完売を記録していた時期は、35万ウォン(約3万5000円)のチケットでも手に入れることができず、大騒ぎしていた。

韓国代表関係者は「欧州組がいれば、数十万ウォンに迫るチケットもあっという間に売り切れる。どうしても欧州組がいないので、9万ウォンでも高いという話が出てくるようだ」と述べた。

E-1サッカー選手権という大会そのものの特性も、興行を困難にする要因となる。

E-1サッカー選手権は2年に一度開かれる。ワールドカップが開催される直前に大会が行われれば、戦力の確認や選手選抜に大きな影響を与えるという意味もあるが、今大会はそうではない。韓国代表を率いるパウロ・ベント監督でさえ、「個人的には大きな意味があるとは言い難い」と述べていた。

2013年にソウルで開かれた同大会は、ワールドカップ前に行われ、韓国サッカー最高のスターであったホン・ミョンボ(現・韓国サッカー協会専務理事)が監督を務める大会として話題性があった。当時、韓国の3試合には計10万2504人の観客が入場した。平均3万人を超えるほど関心が集まった。

しかし当時とは異なり、今大会には大きな意味を付与することが難しい。興行的な成果を期待することは難しいのが現実だ。

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