慶應義塾高校が107年ぶりに優勝の“恨み晴らし”に成功した。
慶應義塾は1916年の第2回大会以来、107年ぶりに甲子園のトップに立った。決勝進出も1920年の第6回大会以来、103年ぶりのことだった。
一方、昨年の甲子園王者である仙台育英は史上7校目の2連覇に挑戦したが、惜しくも失敗に終わった。
慶應義塾は1回表、先頭打者の丸田湊斗が本塁打を放ち先制に成功した。夏の甲子園決勝で史上初の先頭打者本塁打だ。仙台育英の先発投手・湯田統真の133kmのスライダーを引き寄せ、右フェンスを越えた。
先制した慶應義塾はその後、一死から安打と四球で一、二塁のチャンスを作ると、二死から中前安打で追加点を挙げ、初回で2点を奪った。
続く2回表にも先頭打者が四球で出塁すると、送りバントで一死二塁に。そして、初打席で本塁打を放った丸田が今度は適時打を放ち、3点目に成功した。
対する仙台育英も2~3回に1点ずつ返し1点差に迫ると、4回裏には先頭打者の二塁打で同点のチャンスを得た。しかし、連続三振であっという間に二死とし、投ゴロ時に投手の送球ミスで二死一、三塁となったが、最後も三振で退き同点に失敗した。
仙台育英は5回からエースの髙橋煌稀がリリーフ登板したが、二死から守備のミスなども重なって5失点を喫し、一挙6点差まで離されてしまった。
まず、二死一塁から三塁手の頭上を越える二塁打を許して4-2。後続に四球を与えて二死一、二塁とし、左中間に高く浮いた打球に左翼手がダイビングキャッチを試みたが捕球できず5-2となり、二死に、三塁とピンチが継続した。
致命的な失策も出た。平凡なフライを左翼手と中堅手が捕り合おうとして衝突し、落球した間に走者2人がホームベースを踏んだ。この時点でスコアが7-2まで広がると、その後二死二塁から右前安打で再び失点し、8-2となった。
慶應義塾は先発投手の鈴木佳門が4回を投げて3被安打、4奪三振、2失点(自責点1)と抑えた後、5回裏からエースの小宅雅己が2番手として登板。21日の準決勝で118球完封勝利を収めていた小宅は、決勝でも5回無失点の好投を披露した。
小宅は5回と6回を三者凡退で切り抜けると、7回には二死走者なしから二塁打を浴びるも後続を遊ゴロで抑えた。8回にも二死走者なしから連続安打を打たれ、一、三塁のピンチを招いたが、最後は一ゴロで失点を防いだ。
そして、9回は先頭打者を安打で出塁させたが、後続の打者3人を凡打で処理し、優勝を確定させた。
(記事提供=OSEN)
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