かつてガンバ大阪で活躍した韓国代表FWファン・ウィジョ(30、FCソウル)が、自身の去就について語った。
ファン・ウィジョは5月9日、本拠地ソウルワールドカップ競技場で行われたKリーグ1(1部)第12節の光州(クァンジュ)FC戦で先発出場。2アシストの活躍でチームを3-1の勝利に導いた。
2022-2023シーズンをノッティンガム・フォレストからのレンタル移籍でオリンピアコスでプレーしていたファン・ウィジョだが、戦力外状態で出場機会をほとんど与えられず、今年2月にソウルへレンタル移籍した。
その後、シーズン開幕からしばらくは無得点が続いていたが、去る4月8日の第6節大邱(テグ)FC戦でPKによる初ゴールをマーク。現在まで11試合出場の2ゴール1アシストとしている。
ファン・ウィジョは光州戦の試合後、ミックスゾーンで報道陣の取材に応じた際、来る6月末にソウルとの短期契約が満了となる自身の去就について言及した。
「特にエージェントと話していることはない。6月、(欧州のシーズンが)終わる頃に話を交わすと思う」とし、「去就のことは考えているが、今はソウルだけに集中している。チームが良い位置で競争できるように助けたい」と伝えた。
ソウルを率いるアン・イクス監督は、自身がプロデビューした古巣の城南一和天馬(ソンナム・イルファ・チョンマ/現・城南FC)で当時指揮を執った恩師だ。
指揮官の信頼の下で着実に出場機会を得ているファン・ウィジョは、得点こそ少ないが献身的なプレーでチームを支え、代表選手らしくハイレベルな連係プレーで攻撃をけん引している。
何より、ファン・ウィジョは現在8ゴールで得点ランキング単独首位を走る元FC東京の韓国代表MFナ・サンホ(26)の“助力者”としての役割も果たしている。
ナ・サンホとファン・ウィジョは今シーズン、試合の前日をともに過ごして深く対話を交わし、試合当日も一緒に出勤している。今回の光州戦でも、ファン・ウィジョは後半20分、ナ・サンホのハーフボレーシュートにつながるクロスを上げ、今季初アシストを記録した。
2人は光州戦当日、同じ車に乗って会場のソウルワールドカップ競技場に向かった。当時、ナ・サンホはファン・ウィジョに合ったクロスを上げることを約束していた。ところが、実際にはまったく正反対の状況でゴールが生まれた。
ファン・ウィジョは「会場に向かう途中、サンホが“今日はクロスを長く上げる”と言っていた。ところが、実際に反対の状況になった。クロスを上げるときにサンホが見えた。見事にフィニッシュを決めてくれたおかげで勝利できたと思う」と、ナ・サンホの得点シーンを振り返りながら笑っていた。
オリンピアコスでの不振を乗り越え、ソウルで巻き返しを誓うファン・ウィジョは、今夏の移籍市場で欧州の舞台に復帰することが優先目標だ。現在も時々、個人で英語の課外授業を受けているという。
もっとも、レンタル元のフォレストは現在、プレミアリーグ残り3試合の時点で8勝9分18敗の勝ち点33とし、20チーム中16位と下位に沈んでいる。降格圏内の18位レスター(勝ち点30)とはわずかに2ポイント差だ。
「フォレストの試合結果はチェックしているのか?」という報道陣の質問に、ファン・ウィジョは「昨日勝ったことは知っている(サウサンプトンに4-3で勝利)」と笑顔を見せつつ、「(フォレストに)戻るとしても、別のチームに移籍するとしても、コンディション管理が重要だ。その部分だけに神経を使っている」と伝えた。
また、ソウルとのレンタル契約延長の可能性を問われると、「チームメイトが冗談で話したりはするが、まだ考えてはいない。まずは一生懸命プレーするだけだ」とし、今後の去就について明言を避けた。
(構成=ピッチコミュニケーションズ)
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