ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平(28)が、米メジャーリーグ(MLB)の新たな変化を主導している。
『MLB.com』は4月11日(日本時間)、「スイーパーは今、野球界で最も熱い球種だ。そして、大谷がその代表走者として活躍している」とし、大谷のスイーパーにスポットライトを当てた。
スイーパーとは、MLBでつい最近新たに分類された球種だ。
スライダーと似ているが横の変化が大きく、これまでは垂直の変化が強いハイファストボールと落差の大きいカーブの組み合わせが人気だったとすれば、最近では水平の変化が強い球種を前面に出した投手が関心を集めている。
多くの投手がスイーパーを投げるなか、大谷は同球種の“トップランナー”として活躍中だ。
『MLB.com』は「近年多くのメジャー投手が伝統的でタイトなスライダーではなく、動きの大きいスライダーを受け入れている。大谷は新たな波を率いている」と強調した。
大谷を象徴する球種と言えば、思い浮かぶのはスプリットだ。実際、メジャー初年度に投じたスプリットは被安打率0.036(55打数2安打)、空振り率56.4%と、魔球並みの威力を発揮した。
ただ、現在はスプリットを積極的に駆使するより、スイーパーの比重を着実に高めている。2022年からはフォーシームよりもスイーパーの比率が高い状況だ。
今シーズンもスイーパーの使用率は46.1%に達する。フォーシーム27.0%を記録している。
『MLB.com』は「昨季から計算すると、大谷は1000球を超えるスイーパーを投げた。それだけ多くのスイーパーを投げた投手は大谷が唯一だ。また、球種価値も大谷が1位だ」と説明した。
大谷のスイーパーが注目を浴びるようになったのは、今年3月のWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)決勝がきっかけだ。
当時、大谷はエンゼルスのチームメイトでメジャー最高の打者と呼ばれるアメリカ代表マイク・トラウト(31)と、世界一がかかった最後の打席で投打対決を繰り広げた。
勝負はフルカウントまでもつれる接戦の末、大谷がトラウトを空振り三振で仕留めた。そこで大谷が決め球として投じた球種が、87.2マイル(約140.3km)のスイーパーだ。
『MLB.com』は「大谷のスイーパーについて知っておくべきことがある。変化量はリーグトップクラスなのに球速も速い。大谷が投げるスイーパーの垂直の変化は平均18インチ(約45.7cm)に達する。覚えておくべきは、ホームプレート幅が17インチ(約43.2cm)しかないということだ。球速は84~85マイル(約135.2~136.8km)と速くないように見えるが、スイーパーとしては速い。スイーパーの平均球速は81~82マイル(約130.4~132km)だ。大谷のスイーパーが特別な理由は、速いスピードを維持しながら多くの変化を見せているからだ」と分析していた。
(記事提供=OSEN)
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