今こそ「日本に学ぶべき」の韓国…日韓の野球は何が違うのか【WBC2023】

韓国は脱落したが、全世界の野球ファンはWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)に熱狂している。その大きな熱狂の渦の中心には日本がいる。

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今大会、韓国と日本が、もはや“ライバル”とは言い難いほどの格差があると判明した。韓国は日本のようにやってみる必要がある。

日本は圧倒的な強さで1次ラウンドを全勝通過。準々決勝ではイタリアを9-3で制し、難なくベスト4に駒を進めた。

一方、韓国は限りなくみすぼらしい。必勝だった初戦のオーストラリア戦を7-8で落とし、日本には4-13と惨敗。日本戦はコールド負けを心配したほどだ。チェコ、中国には勝利したもののベスト8進出には失敗したことで、重い足取りで早期に帰国することとなった。

特に、日本戦で見せつけられた“格差”が衝撃的だった。

投手の球速だけ見ても圧倒的な差

投打ともに韓国を遥かに上回り、先発のダルビッシュ有(36、サンディエゴ・パドレス)が一番弱そうに見えるほどだ。登板する投手全員が150km超えの速球を投げ、打線は緻密さとパワーまで備えていた相手に、韓国は休む暇がなかった。

反面、韓国の投手はストライクを投げることさえ難しかった。コンディション調整の失敗が致命的となったようだ。普段の国内リーグで見せてきた投球は鳴りを潜めていた。球速も140km前半にとどまった選手が多かったほどだ。

これは看過できる問題ではない。韓国投手が正常な状態で投げたとしても、150~155kmを軽々と投げられたかは未知数だ。

この結果から分かる通り、韓国は球速をアップできていない投手が大半だ。以前よりは増えたものの、依然として「150」という数字が大きな壁となっている。日本では「160」がたびたび出ていることから、次元が違うといえるだろう。

それならば、日本は一体どうやって制球を維持しながら球速をアップさせたのだろうか。

日本が強い理由

日本の野球事情に詳しい関係者に聞くと、まず第一に挙げられたのがトレーニング方法の進化だった。

日本は今も昔も“量”に重きを置く傾向にある。走りこんで下半身を鍛え、たくさん投げてフォームを安定させるわけだ。

しかし、最近は見直されつつある。投球時に重要な肩甲骨や股関節周辺、インナーマッスルなどのトレーニングを細かく行うことで効率性を高めてきた。これにより、球速の向上が実現したのだという。

筋力にも気を配っている。165kmの剛速球を投げる佐々木朗希(21、千葉ロッテマリーンズ)を例に挙げると、192cm、92kmの優れたフィジカルが目立つ。

(写真提供=OSEN)佐々木朗希

ここで重要なのはフレームではなく、インナーマッスルだ。基本的にピッチングは、下半身、インナーマッスル、上半身と繋がる過程でボールに力を伝達する。佐々木はプロ入り後、体重を7km増やし、インナーマッスルを集中的に強化。これにより球速も増え、制球も安定したのだ。

要するに、“速いボールを正確に投げられる体”をしっかりと作らなければならないという意味だ。単にたくさん走り、投げるだけでなく、身体を細かく割って強化しなくてはならない。

ここに超高速カメラを用いて投球フォームを正確にチェックし、リアルタイムで確認する。このシステムはプロだけでなくアマにもそのまま適用されている。甲子園常連の名門校も同様の練習法を使っている。これが、日本が強い理由だ。

ほかにも心理的な部分もある。

今こそ学ぶべきだ

150kmが今も剛速球といわれている韓国とは違い、日本は大谷翔平(28、ロサンゼルス・エンゼルス)、佐々木朗希などがすでに160kmの領域に達した。100mph(約160.9km)を投げる投手が居並ぶメジャーは言うまでもないだろう。

これを見た日本選手と指導者の心の中には、「もっと早く投げられる」という考えが定着し、“心理的な障壁”がなくなりつつある。個人が自信を得て、メンタルを強化することが、それすなわち球界全体の向上にも繋がるわけだ。

最後に情報の共有が挙げられる。現地では「オープン・シェア」という用語が生まれた。

互いの技術やトレーニング法などを共有し、選手たちが学び合う。所属チームであれ、代表であれ、一つのチームなので、持っているものを積極的に分けるということだ。これが広がり、全体的な強化へと繋がる好循環だ。

(写真提供=OSEN)大谷翔平(左)とダルビッシュ有

日本はすでに世界的な選手が多く、メジャーリーグでプレーすることも珍しくないことから、最上位レベルの情報が回る。それらを受け入れ、実行するのは結局、選手なのだが、情報の有無は次元が異なる問題だ。

韓国も多くの選手が情報を共有しているが、用語ができるほどのトレンドではない。

確かに韓国野球も以前とは違う。だが、最近低迷しているのは事実だ。それでもかなり発展したのも事実だ。指導者たちが随時、海外に出て学び、選手たちも科学的で体系的なトレーニングをしている。

しかし、結局はまだまだ足りないことをWBCで確認した。同じアジア人で体格条件が似ている日本が、なぜあんなにも強いのかを把握し、学べるものは学ぶ方が効果的だ。

今こそ日本のようにやってみなければならない。知ってこそ、学んでこそ、壁を乗り越えられるのではないだろうか。

(構成=ピッチコミュニケーションズ)

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