4-5と逆転された7回裏、代打のカン・ベクホ(23、KTウィズ)が左中間への二塁打を放ち、韓国は反撃の狼煙を上げたかに見えた。
しかし二塁に到達したカン・ベクホは、喜びのあまり一瞬、ベースから足を離してしまう。これを見逃さなかったオーストラリア選手がすかさずタッチアウト。反撃を試みた韓国にとって水を差すプレーとなった。
その後、オーストラリアが8回表に3点を追加し、スコアは4-8に。このまま終わるかと思われたが、同回裏でオーストラリア投手陣が乱調に陥り、韓国は安打なしに四球などで3点を加え、7-8と粘りを見せた。しかし追撃は及ばず、重要な初戦を落とすこととなってしまった。
なお、この敗北によって、韓国は開幕直後から窮地に立たされることになった。
というのも、韓国は日本、オーストラリア、中国、チェコと同じプールで2位狙いでの準々決勝進出を描いていたからだ。5チーム中、上位2チームが進出できるなか、格上の日本には負けても、格下と予想していた他3チームに勝つことで2位確保を夢見ていた。
だがオーストラリア戦を落としたことでその目論見は霧散。いきなり正念場を迎えることになってしまった。
大会前、韓国メディアはこぞって「大谷は韓国戦で先発するのか」「大谷なら満塁でも敬遠策アリ」など、まるで日韓戦しか見えないような論調が多かった。しかし、日本以外に勝つという前提条件が崩れた今、それらは滑稽としか言いようがない。
韓国が次ラウンドに進むためには、チェコ、中国はもちろん、史上最強との呼び声高い日本に勝つしかなくなった。
早くも窮地に立たされた韓国。カン・ベクホのようなプレーは今後、二度とあってはならない。
(文=ピッチコミュニケーションズ)
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