大谷翔平なら「満塁で敬遠」もアリ…韓国メディアが侍ジャパン主砲警戒「リスク回避が得策」【WBC2023】

2009年大会ではイチローとの対決がマスコミの焦点だった。それから14年が経ち、2023年大会では韓国代表投手が大谷とどのように勝負するかに関心が集まっている。

塁上に走者がいる場合の正面勝負は危険だ。リスクは避けることが得策だ。

プライドは2番目に据えなければならない。2009年大会はプライドによって、イム・チャンヨンがイチローに決勝打を打たれた。韓国が優勝する機会を逃したわけだ。当時の状況は今も野球関係者やファンの間で議論を呼んでいる。

延長10回、二死二、三塁の状況で、イム・チャンヨンは8球目に勝負をした結果、2打点の中前安打を許した。

キム・インシク監督は「四球を与えても良いから難しく勝負しろ」と指示をしたが、イム・チャンヨンとカン・ミンホのバッテリーが誤って判断したというのが、当時のマスコミの報道だった。

ただ、これはコーチングスタッフの判断ミスだ。このような状況では無条件で敬遠をすべきだった。一塁も空いていた。

試合後半に敬遠を指示する理由は、打者がはるかに有利だからだ。すでに3~4回打席に入り、ストライクゾーンが形成される。集中力は高まり、簡単にボール球は打たない。たった1イニングを背負う抑え投手が難しい理由もこのためだ。

メジャーで活躍したレジェンド投手グレッグ・マダックスは“制球の魔法使い”として知られている。

シカゴ・カブスとアトランタ・ブレーブスに在籍し、サイ・ヤング賞を4年連続受賞した1992~1995年の間、故意四球は20球だった。

マダックス級の投手は常に打者との正面勝負を望む。しかし、試合の流れを見て監督は後半に敬遠を指示するのだ。

大谷は阪神タイガースとの強化試合で本塁打2本を放ち、パワーバッティングを遺憾なく誇示した。

仮に試合後半、韓国代表がリードまたは接戦を繰り広げているとき、満塁の状況で大谷と対戦する場合はどうすれば良いだろうか。ダメージを減らす四球がかえって効果的かもしれない。

大谷翔平

メジャーでは満塁で敬遠を指示した監督がいる。

例えば、現在ニューヨーク・メッツを率いるバック・ショーウォルター監督は、かつてアリゾナ・ダイヤモンドバックスを率いた1998年、投手にバリー・ボンズへの敬遠を指示した。1点を与えたが、8-7で勝利した。

昨季途中までエンゼルスを率いたジョー・マドン監督は、2008年のタンパベイ・レイズ時代にテキサス・レンジャーズのジョシュ・ハミルトン相手に、2022年のエンゼルス時代にレンジャーズのコーリー・シーガー相手に敬遠をした。ただ、試合もいずれも勝利した。

大谷はWBCに出場する選手のなかでランキング1位だ。

『ESPN』は2023年WBCに出場する選手でランキングTOP50を選定。1位は大谷、2位はアメリカ代表ノーラン・アレナド(31、セントルイス・カージナルス)、3位はアメリカ代表マイク・トラウト(31、ロサンゼルス・エンゼルス)、4位はアメリカ代表ムーキー・ベッツ(30、ロサンゼルス・ドジャース)、5位はドミニカ共和国代表マニー・マチャド(30、サンディエゴ・パドレス)だった。

韓国代表ではトミー・エドマン(27、セントルイス・カージナルス)が17位タイ、キム・ハソン(27、サンディエゴ・パドレス)が31位、イ・ジョンフ(24、キウム・ヒーローズ)が47位にランクインした。

実際、打者相手に連続四球は打撃バランスを崩す効果がある。バッティング自体を根源的に防ぎ、打撃感を低下させる。

大谷はこの2年間、メジャーで168四球を得ており、このうち敬遠は34四球だった。MVPを受賞した2021年は20四球でリーグ最多だった。

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