東京ドームでの第1ラウンド開幕を控え、日本メディアの取材陣が韓国代表に多少“不躾”な質問をするほど、日本国内は浮足立っているようだ。
一方、2009年大会での準優勝以後、WBCで目立った成績を残せていない韓国代表は、最大限言葉を慎みながら雪辱に向けて準備している。
イ・ガンチョル監督は3月8日、公式記者会見で「オーストラリア戦の勝利が最大の目標だとは言ったが、韓日戦の重みを理解していないわけではない。言わずもがな、うちの選手はみんな負けないと思っているはず」と勝負欲を示した。
韓国はオーストラリア戦で勝利することができれば、日本戦後の休息が1日多くなる。また初戦のオーストラリア戦に勝つことで自信を得られれば、日本戦に前戦力を傾けることもできるという計算が出ている。韓国代表が「オーストラリア戦だけを考える」と口を揃えたのは、結果的に日本をやっつけるという意味が込められているわけだ。
現時点では日本の戦力が韓国を圧倒しているということは否定できないが、日韓戦は何が起こるかわからない。
WBC開幕直前、京セラドーム大阪で行った2つの強化試合は、日本特有の色がそのまま投影されていたといえる。日本は序盤の主導権争いを制したと判断すれば、躊躇なく一気呵成に追い詰めてくる傾向にある。
しかし、流れを渡したり、守勢に追い込まれたりすると、一気に沈んでしまうという特性もある。
歴代の韓国代表は、シドニー五輪を皮切りに日本の最精鋭メンバーと対戦してきたが、大きくリードされなかったのは、前述した日本チーム特有の雰囲気をうまく活用したおかげだ。
7日の韓国対阪神タイガースの試合を例に挙げてみよう。