「国際大会では左腕が重要だ。左腕投手が上手くやれば試合はある程度楽に戦えるだろう。日本戦も左腕投手がいる方が有利だ」
「私の考えではク・チャンモの比重が大きくなるのではないかと思う。キム・グァンヒョンの場合、アメリカで投げた経験があり、これまでも多くの国際大会に出場した。そのためデータもたくさんあるだろうが、ク・チャンモは国際大会で相手打者にとって難しい投手になるだろう。おそらく良いカードとして使われるのではないか。イ・ガンチョル監督は投手運営が上手なので、今大会で上手くいくと信じている」
ク・チャンモ(26)は1997年2月生まれのサウスポーで、高校卒業後の2015年に当時キム監督体制だったNCに入団した。加入初年度こそ2軍で過ごしたが、翌2016年から1軍に定着。2022年は負傷の影響で19試合登板と、規定イニングには届かなかったが、11勝5敗の防御率2.10という記録を残した。
来る3月に開幕するWBCでは、キム監督の発言にもあったように、韓国代表をけん引する次世代の左腕エースとしての活躍が期待されている。
キム監督は「昨年のサッカーワールドカップでは韓国代表が国民に喜びをもたらした。今回、野球でも国民に喜びをプレゼントしてほしい」とし、「おそらく野球選手たちもワールドカップを見ただろう。選手たちには頑張ってベスト4以上の成績を残し、韓国に戻ってきてほしい」と善戦を願った。
そんなキム監督は東京五輪を最後に現場から退いたが、野球から完全に手を引いたわけではない。昨年にはロサンゼルス・ドジャース傘下マイナーチームを回り、今年1月にはロサンゼルスで自主トレを行ったイ・ジョンフ(24、キウム・ヒーローズ)とも顔を合わせた。
「アメリカの球団を見て、選手層が本当に羨ましかった。ドジャースのトリプルAだけ見ても155km以上を投げる投手が本当に多い。野手も3人ぐらいは今すぐ韓国に行っても活躍できると思った。我々はどうしても選手が限られているので、育てながら成績を出すことは容易ではない。アメリカの選手層と体系的に成長させるシステムがうらやましかった」
そう語ったキム監督は、ロサンゼルスで会ったイ・ジョンフのトレーニングについて「速い球に対処するため打撃フォームを変えた。簡単ではない決定だが、果敢に変化を与えた」と振り返り、「アメリカの投手と韓国の投手で差が大きいのは明らかだ。打撃フォームも重要だが、韓国より速い球に目が慣れる時間も必要だろう。メジャーに進出して最初から上手くやれれば良いが、もっと時間が必要なのではないかと思う」と述べた。
(構成=ピッチコミュニケーションズ)
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