韓国バレーボール協会が人種差別行為をしたロシア側に対して、正式に問題を提起する。
韓国バレーボール協会関係者は8月7日、「協会はロシア代表コーチの人種差別行為を見過ごさないことにした。ロシアバレーボール協会側に正式文書を送って問題を提起し、適切な措置をとるよう強く要求する予定だ」と明かした。
そして「人種差別は近年、国際的に大きな問題となるテーマであるだけに、国際バレーボール連盟(FIVB)にも状況を正確に知らせる。適切な措置を期待している」と伝えた。
韓国バレーボール協会は8月7日中に、ロシアバレーボール協会と国際バレーボール連盟の両方に公文書を発送する予定だ。
渦中の人物は、女子バレーロシア代表のセルジオ・ブサート首席コーチ。去る8月5日、ロシアで行われた2020年東京五輪の世界予選グループEの第3戦で、ロシアは韓国と対戦した。試合後、同コーチは典型的な人種差別行為といえる、目を引っ張って細めるジェスチャーを行った。
公の場で堂々と人種差別ジェスチャーを行い、その写真がロシアメディアを通じて報じられた。
当時、現場にいた韓国人選手や関係者らは、その場面を目撃していなかったという。ロシアは同試合で韓国に劇的な逆転勝利を収めており、オリンピック出場権を獲得している。
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最近、世界のスポーツ界で人種差別行為は、非常に強く禁止されている。
最も国際的なスポーツであるサッカーの場合、国際サッカー連盟(FIFA)が人種差別禁止キャンペーンを積極的に実施。イングランド・プレミアリーグでは、人種差別をした観客を逮捕して、スタジアムへの永久立入禁止などの処分を下すこともある。
選手や関係者が人種差別行為をした場合は、さらに強力な懲戒が与えられる。
2年前、韓国との試合で、ブサート首席コーチと同じ人種差別ジェスチャーを行ったコロンビアのサッカー選手エドウィン・カルドナは、Aマッチ5試合の出場停止処分を受けた。
しかもブサート首席コーチはイタリア国籍で、女子バレー韓国代表を率いるステファーノ・ラバリニ監督と同じ出身国だ。韓国バレーボール協会関係者は、「正確にわからないが、バレーボール界はそれほど広くなく、ラバリニ監督が有名人であるだけに知り合いではないだろうか」と複雑な思いを明かした。
韓国バレーボール協会の抗議を受け、ロシアバレーボール協会と国際バレーボール連盟がどのような判断を下すかは、まだわからない。それでも協会による正式な抗議であるため、ブサート首席コーチは国内だけでなく、国際的にも非難を避けることができない見通しだ。
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