韓国でも問題視された“規律面”…飲酒運転で契約解除の日本人選手は「自制できない選手だった」

日本人MF邦本宜裕(24)のSNSから、全北現代(チョンブク・ヒョンデ)モータースの“跡”がすべて消えた。

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最近、飲酒運転摘発によって韓国Kリーグ1(1部)の全北現代との契約を解除した邦本は、自身のインスタグラムから全北現代と関連した投稿をすべて削除した。

7月25日時点で、邦本のインスタグラムに表示されている最新投稿は、昨年4月のものとなっている。

邦本は今月8日、全羅北道(チョルラブクト)完州郡(ワンジュグン)鳳東邑(ボンドンウプ)にある道で飲酒運転をした後、警察に摘発された。

当時、邦本からは免許停止レベルの血中アルコール濃度が検出された。

親会社は大手自動車メーカー…過ちを犯した邦本

その後、Kリーグを管轄する韓国プロサッカー連盟は、邦本に公式戦出場を60日間禁止する活動停止処分を下した。全北現代は邦本との契約が今年限りで終了することを考慮し、選手との契約を解除した。

(写真提供=韓国プロサッカー連盟)邦本宜裕

全面的に、邦本に過ちがある事件だ。

連盟からの懲戒を受け、全北現代は事実上、ファイナルラウンド直前まで邦本を起用できなくなった。そのうえ、クラブはもちろん、親企業である韓国最大の自動車メーカー「現代自動車グループ」のイメージにも深刻な悪影響を及ぼした。

チーム内でも高額の年俸を受け取っていた邦本との契約解除は、ある意味当然の手順だった。

それでも、邦本はインスタグラム上で全北現代の痕跡を跡形もなく消した。まるで、全北現代との縁をまったく覚えていないと考えているようにも見えるほどだ。

チームメイトからの飲酒自制要請もあったが…

全北現代としては、あらゆる意味で“悲しい結末”となった。

全北現代は、さまざまな事件があったなかでも、邦本をチームの主力として活躍させようとしていた。ホ・ビョンギル代表取締役も、邦本を特に大事にしていた。

実のところ、邦本は全北現代にとって“ジレンマ”だった。優れた能力とポテンシャルを持っているにもかかわらず、私生活が問題だった。

邦本は頻繁な飲酒により、コーチングスタッフやチームメイトから自制の要請を受けていた。しかし、邦本は自分の思い通りの行動を続け、甚だしくはトレーニングを無断欠席するなど、規律を破る行為まで行った。まさに、チームの雰囲気を害する主犯だった。

事情をよく知らない一部のサッカーファンは、全北現代を率いるキム・サンシク監督が、「なぜ邦本を積極的に起用しないのか」と批判したりもした。

主力争いの激しい全北現代では、いくら外国人選手だとしても特別待遇を受けることはない。仮にそれをしてしまえば、選手内の士気を下げてしまうことになるからだ。

そんななかでも、邦本は着実に機会を得て試合に出場してきた。良いパフォーマンスを見せるときもあったが、その起伏は大きかった。

(写真提供=韓国プロサッカー連盟)邦本宜裕

結局、邦本は飲酒運転という不祥事を起こしてチームを去ることになった。さらには、自分を応援してくれたファンが大勢いる全北現代という存在を自身のSNSから消し去り、より大きな失望感を残した。

全北現代の事情に詳しい関係者は、「飲酒運転事件が起きた当時、全北現代の内部では、“いつ起きてもおかしくなかったことが、ついに起きてしまった”という雰囲気だった。それだけ自制できない選手だった」とし、「全北現代との契約解除以降、Kリーグの一部チームが邦本の去就に関心を示していた。獲得はできるだろうが、彼の性格に確実に問題があるということを知らなければならない」と忠告していた。

なお、浦和レッズユース出身の邦本は、アビスパ福岡、慶南(キョンナム)FCを経て2020年に全北現代に加入。今季は14試合に出場して4ゴール1アシストを記録し、ラウンドMVPに1度、ラウンドベストイレブンに3度選出されるなど、活躍を続けていた。Kリーグでの通算成績(入れ替え戦含む)は127試合出場17ゴール11アシスト。

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