「残念だ。このような敗北を喫するとは思わなかった」
なでしこジャパン(日本女子代表)に敗れた韓国女子代表のコリン・ベル監督は、複雑な表情でそう語った。絶対に乗り越えなければならない山を越えられなかっただけに、その代価の衝撃は大きかった。
韓国は7月19日、茨城県立カシマサッカースタジアムで行われたE-1サッカー選手権の初戦で、日本に1-2で敗れた。
MFチ・ソヨン(31、水原FCウィメン)、MFチョ・ソヒョン(34、トッテナム・ホットスパーFCウィメン)など、E-1制覇に向けて最精鋭をそろえた韓国。先制点を許し、一度はチ・ソヨンのゴールで同点に追いついたものの、後半20分に痛恨の勝ち越し弾を喫した。
ベル監督は後半、FWカン・チェリム(24、仁川現代製鉄レッドエンジェルズ)、MFチョン・ウンハ(29、水原FCウィメン)、FWパク・ウンソン(35、ソウル市庁)らを投入して日本のゴールに迫ったが、最後まで追いつくことはできなかった。
試合後、インタビューに応じたベル監督の表情は暗かった。
「95分間、我々がリードしていたと思う。しかし、負けてしまった。残念な結果だ。6月にはカナダ相手に無失点の試合をしたはずだったのだが…正直信じられない」
前後半通して韓国が試合を支配していたように見えたが、守備面で集中力が乱れた。そこを日本に上手く突かれ、結果として失点してしまった。「守備の切り替えが上手く行かなかった」というベル監督は、「組織力も問題だった。ロングボールの戦略も用いたが、上手く機能しなかった」と伝えた。
韓国は今年1月、女子アジアカップのグループステージ最終節で日本と対戦した際、前半開始1分で先制を許しながら、最終的に1-1の引き分けに持ち込んだ。しかし、当時と同じくベストメンバーで臨んだ韓国とは対照的に、国内組中心の日本に対し、敗北の苦杯をなめることになった。
ベル監督は今回の敗因について、決定力不足を挙げていた。
「上手く戦う必要がある。前線で相手の脅威になる動きが足りなかった。我々にはチャンスが多かったが、わずか1ゴールに終わり、日本は2回のチャンスをすべて活かしきった。我々が有利に試合を進められたはずなのに、その機会を生かせなかった。組織力、集中力の問題だ」
E-1選手権初戦を落とした韓国は次戦、来る23日に中国と対戦する。
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