元日本代表MF齋藤学(32、名古屋グランパス)の加入が噂される韓国Kリーグ1(1部)の水原三星(スウォン・サムスン)ブルーウィングスが、サポーターの問題行動を謝罪した。
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事の発端は、6月19日にKリーグ1(1部)第16節の水原三星対FCソウルが行われた水原ワールドカップ競技場でのこと。
両チームの対戦は“スーパーマッチ”と呼ばれるKリーグ伝統のダービーマッチであり、この日も1万2922人の観客が訪れ、試合では両サポーターによる熱気ある応援が繰り広げられていた。
ところが試合前、水原三星のユニホームを着たファンと見られる集団が、FCソウルのユニホームを着た一人のファンに対し集団暴行を加える場面が捉えられた。
当時は暴行を受けたFCソウルのファンがユニホームを脱ぎ、逃げ去ったことでその場は終結した。ただ、SNSやネット上のコミュニティを通じて映像が拡散されたことで議論が広がった。
何より、映像では周囲に水原三星のファンが多くいたにもかかわらず、集団暴行を制止するはおろか、応援歌を歌ったり両手を広げたりするなど、歓呼している様子が映し出されていただけに、その衝撃は大きかった。
これを受け、水原三星のサポーター団体「FRENTE TRICOLOR(フレンテ・トリコロール)」は21日に謝罪文を発表。
同日、水原三星もクラブ公式SNSを通じて謝罪文を掲載した。
水原三星は「スーパーマッチで発生した不適切な件について、被害者及び被害者家族、さらにはKリーグを愛するすべての方々に心より謝罪申し上げます。理由如何を問わず、いかなる暴力も容認、擁護されてはなりません。水原三星は今回をきっかけに、より成熟し、より健全な応援文化が定着できるよう努力を傾けます」と、サポーターの問題行動を謝罪。
続けて、「クラブは加害者に対して今後2年間のホームゲーム出入り禁止を科す方針です。また、当該の小団体については厳重警告する一方、今シーズンの間はホームゲーム時の団体服着用及びバナー設置を禁止といたします」と、加害者への処分を発表した。
水原三星は最後に、「クラブは今後、暴行事件根絶を望むすべての水原三星ファンを対象とした“クリーンサポーター懇談会”を行う予定です」とするとともに、「改めて、今回の件で傷ついたすべての方々に謝罪の言葉を申し上げます」と伝えた。
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