10年前にも韓国サッカーはU-20ワールドカップで好成績を残した。2009年U-20ワールドカップでホン・ミョンボ監督が率いたU-20韓国代表は「歴代最弱」という評価を覆して、18年ぶりに8強進出に成功してスポットライトを浴びた。当時の主力メンバーたちはその3年後の2012年ロンドン五輪で銅メダルを首にかけ、韓国サッカー黄金世代となった。
当時のチームの注目株は本大会で3ゴールを決め、一躍スターになったキム・ミヌ(尚州尚武)だ。大会直前まで大学生に過ぎなかった彼は、U-20ワールドカップの活躍を通じて韓国サッカーを代表する期待株として急成長した。
キム・ミヌにとって、U-20ワールドカップはサッカー人生のターニングポイントになった。キム・ミヌは大会後、日本のJリーグ・サガン鳥栖のユニホームを着てプロ生活を始めるようになった。
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その後、広州アジア大会に出場。2012年ロンドン五輪の本大会出場はならなかったが、2018年ロシアW杯に出場した。
「U-20ワールドカップに出場した後、良い成績を収めたというお褒めの言葉をたくさんいただいた。得点も記録し、本当に忘れられない思い出として残っている。あの大会があったからこそ今の僕がいると思う」とキム・ミヌは語る。
キム・ミヌは延世(ヨンセ)大学在学時代だった2009年U-20ワールドカップを通じて、急速な成長を見せた。エジプトで開かれた本大会で3ゴールを記録。グループリーグ2戦目のドイツ戦では16強進出に希望を灯す同点ゴールを決め、パラグアイとの16強戦では2ゴールを決めて、韓国の18年ぶり8強進出をけん引した。
キム・ミヌは決勝進出神話を成し遂げた今回のU-20ワールドカップを見守りながら、10年前のことをたくさん思い出したという。
今大会で活躍したチョ・ヨンウクは高校の後輩であり、チェ・ジュンは10年前のキム・ミヌと同じく延世大学在学生。決勝進出神話を成し遂げた若い彼らとの縁もある。
「試合を見ながら10年前が思い出した。あの時、僕も大会のためにいろいろと努力を尽くした。あの大会にすべてを注いだ記憶がある。いろいろな考えが浮かんだ。言葉では表現が難しいほどだ」と感慨に浸ったキム・ミヌ。
キム・ミヌは、多くの試合に出場して大活躍をしてスポットライトを浴びる選手よりも、ベンチで多くの時間を過ごしてチームのために黙々と献身したバックアップ・メンバーたちを労った。
「たくさん試合に出場した選手もいるし、そうでない選手もいる。試合に出られなかったからといって、何ら変わりはない。これからが始まりだ。僕の考えでは、あまり試合に出なかった選手たちも多く感じ、良い思い出になったと思う。挫折せず、自責しないでほしい。所属チームに戻って良い姿を見せ、最善を尽くしてほしい」
キム・ミヌは最後に「必ずしもグラウンドに立てなくても、代表の一員としてU-20ワールドカップを経験し練習するだけでも大きく役立つと思う。若い選手らにとっては大いに役立った時間だっただろう」と目を細めた。
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