「アメリカで“20-20”を達成したときも記録に大きな意味付けはしなかった。常にチームのためにあらゆる方向で助けになりたいと思っているが、そうした部分が積み重なり、このような記録が生まれたと思う」
かつてシンシナティ・レッズやテキサス・レンジャーズなど米メジャーリーグで活躍したチュ・シンス(39、SSGランダース)が、韓国プロ野球KBOリーグ初挑戦のシーズンで大記録を打ち立てた。
2007年に当時38歳のヤン・ジュンヒョクが達成した20本塁打20盗塁の最年長記録を約14年ぶりに塗り替えたのだ。
チュ・シンスはMLB時代にも、2009年、2010年、2013年に20本塁打20盗塁を達成している。
試合後、チュ・シンスは「チームの優勝の助けになるために韓国に来た。現在は順位争いをしていることもあり、“20-20”を達成したことで周囲が祝ってくれるが、少し淡々としていた。我々には進むべき目標がある。私自身、“20-20”よりも大きな目標がある。良い記録を達成することはできたが、まだ記録に浮かれたり喜んだりすることは早いと思う」と伝えた。
続けて、「過去にアメリカで“20-20”を達成したときも、記録に大きな意味付けはしなかった。常にチームのためにあらゆる方向で助けになりたいと思っているが、そうした部分が積み重なり、このような記録が生まれたと思う」とし、「記録よりもチームの勝利に役立った意味で嬉しい。最近は勝てる試合で負けたり引き分けたりしていた。今日は先発投手が高騰してくれたし、打線も適切に点数を生み出した。勝利することができれば次の試合にも良い影響を及ぼせる。今日の勝利に意味を与えたい」と付け加えた。
チュ・シンスは20盗塁達成によって、今年で39歳を迎えても依然として走力に衰えがないことを証明してみせた。
「アメリカでは選手が引退を考えるポイントがあるという、コンディションが良くなく、バットスピードが遅くなり、成績が出なくなって選手たちは引退する」と話すチュ・シンスは、「私が考える引退の時点は、自分が二塁走者で長打が出た際に帰還できなかったときだ。そこが私の引退する時点だと思う」と、自分自身で立てた引退の基準を説明した。
また、「以前からいろんなことが得意な選手になりたかった。野球には5つのツールがある。年を取ればそれぞれのツールが弱くなることは事実だが、それでも最大限長くキープしたい」とし、「もちろん、以前のようにスピードだけで走ることはできない。その分練習をして管理も受ける。投手の研究もたくさんしなければならない。その結果、こうして記録が生まれたようだ」と伝えた。
マイナー時代含め早くもプロ21年目のチュ・シンスだ。40歳を手前にして今も長打を放ち、いつでも盗塁を試みることができる。チュ・シンスはMLBでの16年間で通算218本塁打157盗塁、マイナーリーグで通算64本塁打168盗塁を記録。そして、今シーズンの韓国プロ野球でも20本塁打20盗塁に到達した。
終着点はまだわからない。「今回の“20-20”は翌年も現役生活を続けるという意味になるか」という質問に対し、チュ・シンスは「まだ何も決まっていない。考えてはいるが、今は来年より目の前の1試合1試合が重要だ。考えたことはあるが、まだ決定を下していない」と答えていた。
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