東京五輪に出場した柔道女子韓国代表のカン・ユジョン(25)が、スポーツの特別な感動を再確認させた。
カン・ユジョンは、去る7月24日に日本武道館で行われた東京五輪・柔道女子48キロ級2回戦に坊主頭で登場し、周囲を驚かせた。
彼女は試合を前日に控えた計量で、強度の高い減量を余儀なくされていた。というのも、大会前に負った左ひざ十字靭帯損傷が体重調節に困難をきたしていたのだ。
公式計量まで残り5分という時点で、カン・ユジョンは規定体重よりも150g超過していた。そこで、何が何でも計量を通過すべく、文具用ハサミで自身の髪の毛をすべて剃ったのだ。
不格好に剃られた坊主頭からは、「東京五輪で必ずメダルを獲得する」という並々ならぬ闘志が感じられた。ただ、迎えた試合はマルサ・スタンガル(23、スロベニア)に縦四方固めで一本負け。カン・ユジョンの東京五輪は初戦敗退で幕を閉じた。
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ただ、カン・ユジョンの姿を見守った人々は、彼女に温かな激励を送った。試合後にはカン・ユジョンのSNSに激励のメッセージが多く寄せられ、「かつらや帽子をプレゼントしたい」として住所を聞き出そうとする人も現れた。
8月11日、カン・ユジョンは『聯合ニュース』の電話取材に対し「今月2日は誕生日だったのですが、帽子だけで9個もプレゼントされました。周りに良い人が多いことを改めて感じました」とし、「今大会を通じて多くのことを感じました。次の大会ではもう少し良い成績で応えたいです」と伝えた。
本来であれば、体重調節に影響を及ぼした左ひざの手術を大会終了後にするはずだった。しかし、カン・ユジョンは来る全国体育大会と杭州アジア大会のため、手術をしばらく延期することを決断した。
カン・ユジョンは「今年10月に全国体育大会があり、11月には杭州アジア大会に出場する来季の国家代表選抜戦が待っています。2大会を無事に終えた後に手術を受ける予定です」と明らかにした。
それとともに、「年末までは頑張ります。もう少し歯を食いしばりたいです」と前を向いた。
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