5月16日、高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ 2021 EAST第6節が行われた。
流通経済大学付属柏高校グラウンドで行われた流通経済大学付属柏高校と青森山田高校の試合は、前半を0-0で折り返す。後半4分、青森山田高校は藤森颯太の右からのクロスを田澤夢積が頭で合わせて先制。後半19分には渡邊星来がPKを獲得し、松木玖生がそれを決めて追加点。後半35分には、松木玖生の左コーナーキックを丸山大和がヘディングで決めて、試合は3-0で青森山田高校が勝利を収めた。
試合後、青森山田高校・黒田剛監督は、「4節が終わった時点で、いよいよ相手にもデータ分析されるだろうし、青森山田の戦い方に対してかなり警戒もされる。相手は我々をはねのけてくるだろうと第5節の大宮戦にのぞんだ」という。
相手は「案の定つながないで全部ひっくり返すようにしてきた。背後背後で少し苦戦した。だから、この第6節目から体力、シュートなど、すべてのスキルにおいてレベルアップして、新しい青森山田を再構築するということで臨んだ流経戦だった」と説明した。
試合については、「みんな気持ちも入っていたし、前半こそ0-0だったが、少ないチャンスをしっかりものにしてくれた。メンタル的にも落ちなかったし、とことんゼロで行こうという部分でも、言葉切れることなくやり切れた。2点取って守備に入ることなく、3点目を取りにいけた。その辺は徹底して相手の息の根を止めるようなサッカーを、さらにできたと思う」と総括した。
続けて、「青森山田のサッカーというのは、何かに特化したものではない。逆に言うとつかみどころのない、どんなところからでも戦える、すべてのスキルにおいて相手を上回るという何でもできるサッカーというのを日々しこうしている。相手がどう来ようと我々の厳しさ、巧みさをしっかり出していけばいい」と話した。
さらに、「今年は全部勝つつもりであると選手らは意気込んでいる。すべてのタイトルを取ると。それを目指さない理由はない。逆に目指さない者はここに来ていないと思う」とし、「高校サッカーやユース年代のトレンドや強さというものを、Jユースを飛び越えて青森山田が雪国青森から発信していくというのもちょっとおしゃれだと思う。いろんな意味で今の高校サッカー界、ユース年代を変えていきたい」と述べた。
特に、「日本のサッカーはテクニカルに走りすぎているが、すべてのスキルでレベルアップしていかないといけない。メンタルもフィジカルもスピードも。すべてにおいて戦える人間になっていかないと、日本のサッカーは良くならないということも、メッセージとして送っていきたい」と語った。
(文=玉 昌浩)
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