“猛牛”ファン・ヒチャン(24、RBライプツィヒ)の沈黙はいつまで続くのか。
ドイツ・ブンデスリーガのRBライプツィヒは10月21日(日本時間)、2020-2021シーズンUEFAチャンピオンズリーグ(UCL)H組第1節でイスタンブールBBSK(トルコ)をホームに迎えた。
ライプツィヒ所属のファン・ヒチャンは後半頭から途中出場し、45分間ピッチを駆け回ったが、得点やアシストといった目に見える結果は残せなかった。この試合、ライプツィヒはアンヘリーノの2得点で2-0の勝利を収めた。
ファン・ヒチャンはスターティングメンバーに選ばれずベンチスタートとなったが、後半開始とともにエミル・フォルスベリとの交代でピッチに入った。
持ち味であるパワフルなドリブル突破は時折見られたものの、全体を通して効果的な活躍はできなかった。チームメイトとも息が合わず、臀部の負傷による影響でコンディションが万全ではない様子だった。
ファン・ヒチャンは、9月26日に行われたレバークーゼンとのリーグ戦で臀部を負傷し、戦列から離れていた。その後10月17日に行われたアウクスブルク戦で復帰し、後半34分に途中投入されていた。
ライプツィヒは、UCLでマンチェスター・ユナイテッド(イングランド)、パリ・サンジェルマン(フランス)、イスタンブールBBSKの3チームと同組だ。グループ内最弱とされるイスタンブールBBSKとの試合で活躍できなかったファン・ヒチャンが、マンUやPSGといった強豪が相手では先発はもちろん、途中交代での出場も危ういだろう。
ファン・ヒチャンは昨シーズン、姉妹クラブのレッドブル・ザルツブルク(オーストリア)での活躍が認められ、今シーズンからRBライプツィヒのユニホームを着ている。
デビュー戦だったドイツ国内カップ戦(DFBポカール)1回戦のニュルンベルク戦では1ゴール1アシストを記録し、新天地での船出は好調かに見えた。
しかし、デビュー戦から1カ月以上も攻撃ポイント(得点、アシスト)を挙げられておらず、先発出場もデビュー戦以来ゼロだ。シーズン序盤にして早くもレギュラー争いに赤信号が灯っている。
ライプツィヒの攻撃は、2トップのユスフ・ポウルセンとエミル・フォルスベリ、2列目のダニ・オルモとクリストファー・エンクンクたちによる影響力が大きい。それに加え、今シーズンから加入した2人のアタッカー、ジャスティン・クライファートとアレクサンダー・ソーロートもポジションを奪い取ろうと必死だ。
ライプツィッヒのユリアン・ナーゲルスマン監督は「ファン・ヒチャンには時間が必要だ。忍耐強く待たなければならない」と、期待を語った。
まったくもって順調ではないドイツでのデビューシーズンを送っているファン・ヒチャンだが、今後どのようにこの危機を乗り越えていくか見ものだ。
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