「本当に死ぬほど辛く、恐怖に震えた。心理治療も受けている」
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受話器の向こうの声は震えていた。慎重に話し始めたが、声には恐怖が滲んでいた。数か月にわたって「暴言・罵倒・脅迫・強要」などを受け続けた韓国プロゴルフ協会(KPGA)職員A氏の話である。
A氏は耐えに耐えたが、恐怖を超えて“極端な選択”も考えるようになり、この事実を世間に公表する決意をしたという。
KPGAの幹部職員が事務局の職員に対して、暴言・罵倒・脅迫・強要といったパワハラ行為を繰り返していたとの主張が登場し、物議を醸している。「職場内のいじめ」の深刻さが社会問題として注目されるなか、今回の件も大きな波紋を広げそうだ。
KPGA労働組合は12月19日、「幹部B氏が被害職員A氏に対し、過度な暴言、罵倒、侮辱を行った。被害職員の妻や子ども、両親といった家族まで侮辱した」と明らかにした。
また、「自身の住居付近に呼び出して“命の危険性”も仄めかし、業務上のミスを理由に辞職覚書の提出や年次休暇の使用を強要した」と述べた。さらに、「強要した覚書を根拠に退職を迫るなど、いじめを超えた犯罪行為に及んだ」と批判した。
A氏はKPGAで10年以上勤務し、2022年にはKPGA優秀社員賞を受賞するほど模範的な職員だった。
しかし、B氏は日常的に暴言や罵倒を繰り返していた上、8月以降はA氏に対する過酷な行為が極限に達した。
A氏は12月19日、本紙『スポーツソウル』の電話取材に応じ、「本当にどうやって耐えればいいのか分からない。日常化した暴言と罵倒に耐えに耐えたが、本当に死にたいほど辛かった。死にたいと思うようになった」と語った。
「正直、恐怖を感じた。怖かった。もうこれ以上耐えられないと思い、勇気を出して告発した」と訴えた。
実際、A氏が提供した録音ファイルには、B氏による暴言や罵倒がそのまま記録されていた。ファイル内でB氏は、「俺はお前の上司だ、この××野郎!他人じゃない、この××××野郎、分かったか?くだらないこと言ってんじゃねえ。この×みたいな××野郎が。これも全部やって刺せ」などと何度も罵倒していることが確認された。
A氏は11月18日にこの事実をKPGAに報告し、KPGAはB氏とA氏を分離。しかし、状況は何も改善されていない。B氏からの謝罪すら受けられなかった。
A氏は「会社に報告して1カ月が経った。内部調査が進行中だが、具体的な進展は聞かされていない」という。また、「二次的な非難や二次被害も受けたため、法的な検討を経て追加で司法機関に訴える準備を進めている」と語った。
さらに、「心理治療も受けている。あまりに辛くて病院に通うことになった」と話し、「脅迫、侮辱、強要について司法機関に捜査を依頼する予定だ」とした。
ゴルフは“マナーのスポーツ”として知られ、相互の尊重と信頼がベースとなっている。ましてやプロゴルファーが集まるKPGAは模範を示すべき立場にあるが、このような非常識な「職場内のいじめ」が発生した。
職場における地位の高低を問わず、KPGAは事実関係を明確にし、厳正な処罰を下さなければならない。また、再発防止にも積極的に取り組むべきである。
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