日本の輸出規制に苦心…韓国財閥の総帥たちは秋夕連休中も頭を悩ます見通し

2019年09月11日 社会 #財閥問題

韓国最大の祝日といえる秋夕(チュソク、旧暦8月15日)連休を目の前にしているが、韓国財閥グループの総帥たちは休息の代わりに、企業の懸案事項を取りまとめることに集中すると見られる。

最近、日本の経済規制と米中貿易紛争、北朝鮮の相次ぐ挑発などで、国内外の政治的・経済的な状況が容易でないからだ。

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9月10日、財界によると、サムスン電子のイ・ジェヨン副会長、現代自動車グループのチョン・ウィソン副会長、SKグループのチェ・テウォン会長、LGグループのク・グァンモ会長の韓国4大グループのトップは、秋夕連休期間、対外スケジュールではなく自宅や会社で下半期の経営全般を点検することがわかった。

特にサムスン電子イ・ジェヨン副会長の場合、日本の半導体材料部品の輸出規制に加え、自身の差し戻し審まで加わり、誰よりも忙しい連休を送ると思われる。

財界をよく知る関係者は、「これまでイ副会長は祝日を休暇で過ごしたことがない」とし、「自宅で今後のグループと自分の歩みを苦心するように思える」と話した。

イ・ジェヨン副会長は現在、サムスン電子の登記理事(取締役)だが、最近の最高裁判決(二審判決を破棄、審理差し戻し)によって、10月にある登記理事職の再任をおいて頭を悩ましていると伝えられる。

裁判所の判決とは関係なく、“責任経営”の原則に基づいて登記理事職を継続する可能性が高いという展望もあるが、一部では今後の裁判の結果がグループに及ぼす影響を最小限に抑えるために、登記理事の再任を放棄する可能性もあるとの分析まで出ている状況だ。

(写真提供=サムスン電子)イ・ジェヨン副会長

現代自動車のチョン・ウィソン副会長は、京畿道・河南(ハナム)市の墓参りを行った後、連休期間に経営戦略構想に邁進すると予想される。

現代自動車は最近、職級システム改編など組織文化の改善に大きな力を入れているだけに、今後、さらに柔軟なグループ文化が醸成されると予想される。また今年、現代自動車が2011年以来8年ぶりに、労組ストライキなく団体協約交渉を妥結しながら、今後の世界の自動車市場攻略に、より速度が付く見通しだ。

特にチョン・ウィソン副会長は去る8月にあった、故チョン・ジュヨン現代グループ名誉会長の夫人、故ピョン・ジュンソク女史の12周忌の祭祀をソウル清雲洞(チョンウンドン)の住宅に移って行ったりした。清雲洞で祭祀を行ったのは、チョン名誉会長の14周忌であった2015年3月以来、4年5カ月ぶりのこと。チョン副会長の意中が反映されたという分析だ。

清雲洞の住宅はチョン・ウィソン副会長の父であるチョン・モング会長から、今年3月にチョン副会長に贈与され、これはすなわち現代自動車グループの継承が正式に仕上げられたという意味で解釈できる。清雲洞の住宅はチョン・ジュヨン名誉会長が2000年3月まで38年間住んでいた空間で、チョン名誉会長死去後、息子のチョン・モング会長に2001年に継承されたことがある。

(写真提供=現代自動車グループ)チョン・ウィソン副会長

SKグループのチェ・テウォン会長は秋夕期間中、京畿道・華城(ファソン)市を訪問することがわかった。チェ会長の亡父である故チェ・ジョンヒョン前SK会長は、遺言によって火葬されたが、祖父らはその地に祀られている。

チェ会長は日本の輸出規制と関連して、グループの中核企業であるSKハイニックスに与える影響や対応策などを苦心すると予想される。チェ会長は去る8月5日、グループ最高協議機関である「スペックス追求協議会」緊急会議を主宰し、日本の輸出規制に積極的に対応する意思を見せたことがある。

SKグループのチェ・テウォン会長

LGグループのク・グァンモ会長は、対外的なスケジュールなく、静かな秋夕を迎えることがわかった。

特に最近はグループの経営実績が良くなく、未来の成長可能性を確保した主力産業の点検と、中長期的な観点のグループ運営構想などに集中すると予想される。

(写真提供=LG)LGグループのク・グァンモ会長

とある財界関係者は、「秋夕連休にも財閥グループの総帥たちは、通常よりも忙しい日々を送るようだ」とし、「下半期の経営戦略と来年度の事業点検など、懸案事項が山積する」と伝えた。

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