韓国でオミクロン震源地特定も即座に防疫強化できない理由、政府もあいまいな態度に終始

懸念が現実になった。韓国では教会発の新型コロナウイルスのオミクロン株感染が拡大し、防疫体系に穴が開いたという指摘があちこちで提起されている。

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12月7日、疾病管理庁の中央防疫対策本部によると、最近、ナイジェリアを訪ずれた仁川市弥鄒忽区(インチョンシ・ミチュホルグ)在住の40代牧師夫婦から始まった韓国国内におけるオミクロン株拡散の勢いは、徐々に激しくなっている。

対策本部の関係者は「オミクロン株の患者、および疫学的関連性のあるコロナ感染者など、計34人のうち信者は少なくとも14人」とし、「教会関連の濃厚接触者だけで411人、先制検査対象者は369人だ。コロナの潜伏期間を考慮すると、濃厚接触者の中で追加感染者が発生する可能性が高い」と見通した。

事実、当該宗教施設を訪問し、オミクロン株の感染疑惑事例として分類されたソウル大学や慶熙(キョンヒ)大学、韓国外国語大学所属の留学生3人の感染が確認されたことを受け、大学周辺を中心とした感染拡大も懸念されている。

宗教界だけ特別扱いか

これについて専門家たちは、「オミクロンの国内流行が事実上現実化した」とし、宗教施設にも防疫パス(接種証明・陰性確認)を適用すべきだと声を高めている。しかし、政府は「宗教界との協議」と発言するに終始し、宗教施設の防疫強化案を確定できずにいる。

保健福祉部のソン・ヨンレ中央事故収拾本部社会戦略班長は、「防疫パスを適用するときは現場の実行力が重要だ。しかし、宗教施設は様々な目的で出入りするため、出入り口を統制することが難しく、定められたサービスの購入方法がないため防疫パスは適用しにくい」と否定した。

政府は、共同体生活、長時間の接触、礼拝・賛美歌時の飛沫拡散などにより、感染の危険性が高い宗教施設でオミクロンが拡散する可能性を非常に大きいとみている。しかし、これまでは「対策を設ける」という発言を繰り返すだけで、具体的な改善策を出せずにいる。

教会発のオミクロン株感染事例が相次いで発生している状況でも、宗教施設は現在もウィズコロナ移行計画のうち、防疫指針第1段階だけを守れば良い状況だ。

したがって、日曜の礼拝、水曜の礼拝、夜明けの礼拝など、宗教活動にはワクチン接種の可否と関係なく、礼拝堂には収容人数の50%まで入ることができ、拡散の可能性が極めて高い。

批判の声が高まると、ソン・ヨンレ班長は「宗教施設を通じた感染規模が増加している」と認め、「文化体育観光部を中心に、宗教施設の防疫強化を議論している。宗教施設の感染管理強化案を早期に導き出す」と発言した。

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