韓国ドラマの食事シーンで見かける緑色の鮮やかなビンの焼酎が、“ウォッカの国”ロシアで人気だ。
韓国の酒造会社「ハイト真露(ジンロ)」は6月21日、2020年におけるロシアへの焼酎輸出実績が前年比11%増加したと発表。そして「チャミスルマスカット」は前年比40%成長し、販売実績をけん引したという。
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ハイト真露のロシアへの輸出量は継続して増加傾向を見せている。2017年から3年間、焼酎製品は年平均76%成長した。フルーツフレーバー焼酎は同期間で169%もの成長幅を見せ、ウォッカが主流のロシアで大きな成果を出している。
ハイト真露は、ロシアのMZ世代集中攻略が功を奏したという評価を下している。酒類の広告規制が厳しいロシアの特性を考慮し、映像やSNSなどで間接広告を実施。韓国料理の“モッパン(食べ物放送の略)”YouTuberやバーテンダー、フードブロガーなどを含めたインフルエンサーを積極的に活用して広報したそうだ。
ウォッカと比較して低いアルコール度数や、様々なフルーツフレーバーもロシアのMZ世代の心を掴む一因となった。フルーツフレーバー製品やチャミスルは味が大変良いという反応が続き、ロシア若者らから大きな反響を得ている。
ハイト真露は流通チャンネルの拡大にも力を入れている。モスクワ現地の大型マートとチェーン店に集中してチャミスルなどの代表商品を売り込み、現地化を模索している。今後も、ユーチューバーなどを活用したブランド露出やロシアでの製品取り扱い率の向上に集中する計画だという。
海外事業本部のファン・ジョンホ総括常務は、「2016年の焼酎世界化宣言後、ロシアを含む様々な国の市場変化に注目し、現地に合わせたマーケティング活動に集中している」とし、「ロシアの場合、新しいトレンドに開放的なMZ世代のニーズに合わせた活動でK焼酎市場を先導していく」と述べた。
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