日本で連日話題となっている外国人観光客のマナー問題。同様の事態が、“韓国のハワイ”と呼ばれるリゾート地・済州島（チェジュド）起きている。
韓国のSNS上では最近、「済州島の中国人（観光客）、実話か？タバコを吸っている」と題した動画が投稿された。
公開されたのはとあるバス車内の動画。見ると、中国人とみられる一人の女性乗客が座席で堂々とタバコを吸っている。かと思えば、少しだけ開けた窓から手を出し、タバコの灰を落とす様子が映し出されていた。
直後、“車内喫煙”を目撃した別の乗客が「どこからタバコの臭いがするかと思った。今がどの時代たと思っているんだ。降りろと言え」と声を荒らげる。これに運転手が慌ててバスを停めると、女性乗客に近づいて「バスの中でタバコを吸ってはいけない」と注意を与えた。
ただ、その女性乗客はタバコを窓の外に投げ捨て、窓を閉めるだけという、無責任な行動で一貫していた。
この騒動を受け、「韓国広報専門家」を自称する誠信（ソンシン）女子大学のソ・ギョンドク教授は「本当に呆れた状況だ。済州島における中国人観光客による非常識な行動は、昨日今日に始まったことではない」と痛烈に批判した。
ソ教授の指摘の通り、済州島では昨年から中国人観光客による迷惑行為が続出している。
実際、昨年6月には、中国人の子どもが済州島の市街地のど真ん中で排泄する場面が目撃され、付近にいた保護者と見られる人物も制止しなかったことが物議を醸した。
また、中国人観光客が多数訪問するコンビニでは、カップラーメンの食べ残しや飲みかけのペットボトルを店舗の各所に放置するなど、基本的な公共ルールさえも無視する行動が相次ぎ、非難が殺到した。
ソ教授は「中国人観光客の一部のグローバル市民意識の不在が問題だ。このような行動がなぜ世界各地で歓迎されないのかを、中国社会が自ら振り返らなければならない。我々もこのような無概念の行動に軽犯罪法の処罰を厳格に適用し、再発を防がなければならない」と苦言を呈していた。
済州島ではコロナ禍後、観光客の需要が急増しているなかで、一部の非常識な外国人観光客による公共秩序違反が、地元住民や観光業界の頭痛の種となっている。
特に最近では、韓国―中国便の増便によって済州島を訪れる中国人観光客の数が急増している。このため、より成熟した観光文化を実現するための制度的対策が急務となっている。
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