“n番の部屋”事件の主犯、JTBC社長を脅迫していた「レンガ1つあればいい」

2020年03月25日 社会 #n番の部屋事件

数多くの未成年女性のわいせつ映像をSNSに流布した“n番の部屋”事件の主犯チョ・ジュビン(24)が、ソン・ソクヒJTBC社長やその家族を脅迫していたことがわかった。

【注目】韓国に激震を与えている“n番の部屋”事件とは?

先立ってチョ・ジュビンの身元が公開されると、彼が金をもらって保育園に通う児童を殺害しようと計画した状況が明らかになり、騒動になったことがある。

またチョ・ジュビンは3月25日午前にソウル鍾路警察署で行われた取材時に、「ソン・ソクヒ社長、ユン・ジャンヒョン市長、キム・ウン記者など、私から被害を受けたすべての方々に心から謝罪の言葉を申し上げる」などと発言していた。

3人と容疑者の関係が注目されたが、チョ・ジュビンはソン・ソクヒ社長に対して、日常生活が困難なほど繰り返し脅迫を重ねていたことがわかった。

3月25日、取材陣の前に立ったチョ・ジュビン

ソン・ソクヒは、韓国の衛星放送やケーブルテレビ向けに放送を行う放送局JTBCの社長で、同放送局のニュース番組『ニュースルーム』で長年キャスターを務め、一時は韓国で最も信頼されるジャーナリストとされた人物だ。

本人や家族を脅迫していた

韓国メディア『メディア・オヌル』は3月25日、「チョ・ジュビンは、ソン社長と訴訟中だったフリーランスの記者キム・ウンの指図を受けて、家族をテロすると詐欺を働き、その過程でソン社長の家族の写真、住民登録番号などをソン社長に送った」と報じた。

また「その後、“いつでもレンガ1つあればいい”、“川辺で人を使う”などとソン社長とその家族を脅した」と伝えた。

ソン社長は日常生活で少なからぬ不安を感じ、一部のお金を送金し、その後にチョ・ジュビンは潜伏したという。

チョ・ジュビンは2019年、フリーランスの記者キム・ウンと一部メディアが提起したが、事実無根と証明された“ひき逃げ事件”についても、事件に関連したソン社長に不利な証拠があると脅し、その過程でソン社長に金品の恐喝を試みていたことも確認された。

ソン・ソクヒ

チョ・ジュビンが3人の名前を挙げた後、警察関係者は「挙げられた方々は“n番の部屋”ではなく、他の被害事実で調査を進めている。3人は詐欺の被害者である可能性がある」と説明していた。

現在、韓国で大問題となっている“n番の部屋”事件とは、女性を脅して撮影したわいせつ画像を数十万人がSNSで共有していた事件のこと。組織的なデジタル性犯罪で、20万人以上の有料会員がいたという。被害女性は未成年者を含む70人以上に上る。

チョ・ジュビンはアルバイトなどと称して女性を募集し、応募時点で個人情報や顔が映ったわいせつな画像を受け取り、それを口実に脅し、さらに過激な動画を撮影させたとされる。彼は、そのわいせつ物をチャットルーム“博士の部屋”に流布した疑い(児童・青少年の性保護に関する法律違反など)で逮捕された。

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