未成年者を含む女性のわいせつ映像を配布した疑いを受けているチョ・ジュビン(24)。
いわゆる“n番の部屋”事件で最も悪質とされる“博士の部屋”を運営していたチョ・ジュビン容疑者が取引に使用した仮想通貨のウォレット(財布)から、最大32億ウォン(約3億2000万円)に上る資金の流れが捕捉された。
3月25日、『ハンギョレ』の報道によると、チョ容疑者が“博士の部屋”運営などに活用した仮想通貨ウォレット「Ethereum」から、最大32億ウォンに上る資金の流れが捕捉された。
警察は、チョ・ジュビン容疑者の自宅から押収した1億3000万ウォン(約1300万円)の現金とともに、その資金も“n番の部屋”から得た収益であると見て捜査に入った。
チョ容疑者は2019年7月から“n番の部屋”で、“博士”という名前で知られるようになり、“博士の部屋”の加入費として最大200万ウォン(約20万円)ほどの仮想通貨を会員に要求した。
仮想通貨は中央機関(銀行)を経由することなく取引でき、相手の名前を要求しないことから利用したと考えられる。チョ容疑者は“博士の部屋”が有名になり始めた2019年から捜査機関の追跡を避けるために、仮想通貨を数千回にわたって分割して統合する「ミキシング・アンド・タンブラー」技法を使用した。
しかしビットコインをはじめとする仮想通貨の取引履歴はすべて公開され、ブロックチェーン上に一度記録されると、永遠に削除することができない。また相手の名前を要求しなくても、仮想通貨取引のためのウォレットのアドレスさえあれば、どのウォレットからどれだけの仮想通貨が流れたのかを知ることができる。
チョ容疑者はmoneroやEthereum、ビットコインなど利用して“n番の部屋”利用者から後援金や加入費を得た。チョ容疑者は当時、「最も安全なのはmonero」などと述べていた。Moneroはチョ容疑者が初期から主に使っていた仮想通貨だ。
一般人が仮想通貨を取引する際、通常、仮想通貨の取引サイトを経由する。韓国の仮想通貨取引サイトは、登録時に最小限の個人身元確認(KYC)手順を踏むため、ほとんどの送金者を把握することができる。一方で“ダークコイン”に分類されるMoneroは、追跡が不可能なことで知られている。
“博士”チョ・ジュビンに送金された一部は、Monero購入代行業者を利用したことが確認された。
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