「日本水産物の全体“輸入禁止”は過度」韓国・海洋水産部長官、原発処理水放出後の輸入巡り議論

2023年10月13日 社会

韓国・海洋水産部のチョ・スンファン長官が、中国のように日本全域の水産物を輸入禁止しなければという指摘に「過度だ」と反対の立場を明らかにした。

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チョ長官は10月12日、農林畜産食品海洋水産委員会の国政監査で、「民主党」のユン・ジェガプ議員の質問に対して「全体輸入を禁止するのは過度だ」とし、「我が国は対日本水産物輸出黒字国だ。4倍程度輸出しており、これに対する対策が必要ではないか」と伝えた。

韓国は2013年9月から、福島県など8県で獲れた水産物の輸入を禁止している。中国政府は福島県を含む日本の10地域の水産物の輸入を禁止していたが、日本が8月24日に福島原発処理水の海洋放流を始めると、輸入禁止対象を日本全域へと拡大した。

チョ長官は政府が水産物消費活性化のために多くの努力をしたとし、「安全性に対する広報は十分にできた」とも話している。

韓国市場
韓国の市場

また、2021年のロンドン条約・議定書の当事国総会では処理水海洋放出決定に対する憂慮を提起したが、今年の総会では日本をかばったのではないかというユン・ジェガプ議員の指摘に、「2021年には国際原子力機関(IAEA)の検証計画がない状態で、一方的に情報交換もせずに放流することに対して憂慮を表明した」とし、「現在はIAEA検証と原子力安全委員会の検証結果を信じなければならない」と述べている。

ほかにも、福島県産の農産物や水産物が他地域で加工された際、原産地の表示が可能かどうかという「国民の力」チョン・ヒヨン議員の質問には、「現実的に不可能なので、放射性物質が出てくるかチェックしなければならない」と答えた。

また、福島処理水に関する国策研究機関の研究報告書が昨年9月に作成されたが、非公開処理されたことについては「非公開決定に対して政府は全く関与したことがない」と伝えた。

さらに、「報告書が公開されれば、外交戦略に混乱が生じかねないという自主判断によるものだ」と説明。さらに、「報告書は政策提案であり、科学的な内容は全く言及されていない」と付け加えた。

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