かつて日本であった『オールスター紅白運動会』のようなもので、文字通り人気のアイドルたちが一堂に集結する。
彼らは普段からダンス・パフォーマンスのレッスンや練習などをしているせいか、運動神経バツグン。スポーツ万能のアイドルたちは “チェユク(体育)ドル”や“ウンドン(運動)ドル”と呼ばれているほどだ。
しかも『アイドルスター選手権』で行われる競技は多種多様。短距離走などの陸上競技はもちろん、水泳、フィギュアスケート、アーチェリーなど種目も多彩だ。とある人気ガールズグループのメンバーは、韓国らしくテコンドーの有段者というのだから面白い。
番組は、旧正月や秋夕(チュソク/旧盆)など名節期間中に放映されるのが定番の公開収録方式。一度その公開収録の現場に立ち合ったことがあるが、会場はファンたちの黄色い歓声で包まれる。その熱気は彼ら彼女たちの本業であるライブをも凌ぐほどだ。
ただ、直近の番組収録ではちょっとしたトラブルもあったらしい。
1月25日と26日に放映予定の『アイドル選手権』が2019年12月16日に行われたのだが、番組収録中にガールズグループLOONA(今月の少女)のチュウがとある男性スタッフから髪の毛を引っ張られている場面を偶然撮影したファンが、その動画を自身のSNSにアップ。瞬く間に拡散し、ネット炎上したのだ。
放映するMBCは男性スタッフとともに公式謝罪したが、にぎやかなイベントの裏側で起こった無礼な行為が番組の盛り上がりに水を差したのはいうまでもないだろう。
いずれにしても、スポーツの要素とバラエティの要素が絶妙にミックスしたこのジャンルは、日韓両国で人気コンテンツになっている。
いつか芸能人やスポーツ選手たちが“スポーツバラエティー日韓戦”をやってみるのも面白いかもしれない。
(文=慎 武宏)