専門家の間では“K-POP危機論”もあるが…2023年に韓国アーティストが生み出した成果がスゴい

2023年11月23日 K-POP

最近、専門家の間で“K-POPの危機”が論じられている。

【注目】J.Y. ParkとHYBE議長「K-POP市場は危機」

しかしそれにもかかわらず、K-POPスターたちは今年1年間、グローバル市場で目覚ましい成果を収め、成長を続けている。

英『ガーディアン』紙には最近、K-POPやラテン音楽などの躍進で、音楽市場における英語のポップソングの影響力が減っているという内容のコラムが掲載され、注目を集めた。

『ガーディアン』はその始まりとして、2012年のPSY『江南スタイル』に言及し、非英語圏文化のなかで韓国のK-POPが世界的に大きな成功を収めていると説明した。

PSYに続き、BTSがボーイズバンドの新しい道を提示し、音楽を超えたグローバルな影響力を発揮しながらK-POPの地位を高めたなかで、今年も多くのアイドルグループがグローバル音楽市場で漸進的に存在感を示し、K-POPが類例のない好況期を迎えている。

BTSとBLACKPINKが大活躍

メンバーの順次的な軍入隊でソロ活動に力を入れているBTSは今年、各メンバーのソロアルバムで新しい記録を作り、人気に終わりがないことを証明した。

BTS
(写真提供=BIGHIT MUSIC)上段左からJIMIN、SUGA、下段左からV、JUNG KOOK

今年3月に初のソロアルバム『FACE』を発表したJIMINは、米ビルボードのメインシングルチャート「HOT100」で1位を記録。これは韓国ソロアーティストとしては初の記録で、JIMINはグループに続き、ソロでも「HOT100」のトップに輝いて韓国大衆音楽史に新たな足跡を残した。

またSUGAは「Agust D」の名前でソロアルバムを発表し、自身のアイデンティティを強固にし、初めてソロコンサートを開催。ワールドツアー「SUGA | Agust D-DAY TOUR」で世界各地の観客を熱く盛り上げた。

Vはソロアルバム『Layover』をリリースし、米ビルボード「HOT100」51位、日本オリコンの「週間デジタルアルバムランキング」1位に直行した。JUNG KOOKはソロ曲『Seven(feat. Latto)』でJIMIN続き「HOT100」1位を記録し、「2023 MTVビデオ・ミュージック・アワード」で「ソング・オブ・サマー(Song of Summer)」を受賞している。

さらにJUNG KOOKは最近発表したソロアルバム『GOLDEN』でメインアルバムチャート「ビルボード200」の2位に入り、K-POPソロ歌手最高順位タイ記録に。 特に『GOLDEN』は発売初週基準、アメリカでK-POPソロ歌手アルバムとしては最多販売量を記録し、初めて現地初週販売量が20万枚を超えた。

ガールズグループとして様々な記録を更新したBLACKPINKは、2022年10月から今年9月までの約1年間、「BORN PINK」ツアーを開催。全世界34都市、計66公演にわたってファンと会った。

BLACKPINK
(写真提供=YGエンターテインメント)BLACKPINK

BLACKPINKはワールドツアーを通じて、ソウル5万5000人、北米54万人、欧州21万5000人、アジア90万人、オセアニア5万人、中東4万人と、K-POPガールズグループ最大規模の180万人余りの観客を動員した。

特にBLACKPINKは、北米では全世界のガールズグループとして初めて、米ラスベガスのアレジアント・スタジアム、サンフランシスコのオラクル・パーク、ロサンゼルスのドジャー・スタジアムでコンサートを行った。

ニュージャージーのメットライフ・スタジアム、メキシコ・メキシコシティのフォロ・ソルで2日間ステージを飾ったK-POPガールズグループも、やはりBLACKPINKが唯一だ。欧州のスタジアムとしては、パリのスタッド・ド・フランスでアンコール公演を行っている。

またBLACKPINKは今年、アジアアーティストとして初めて世界最大の音楽フェスティバル、アメリカの「コーチェラ・フェスティバル」とイギリスの「ハイド・パーク」のヘッドライナーとして活躍し、ワールドクラスであることを証明した。

他にもロゼは最近、バイデン米大統領夫人が主催したアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議のメンタルヘルスと関連したイベントに参加し、精神の健康の重要性に対する所信を明らかにした。

Stray Kids、SEVENTEEN、NewJeansが急成長

Stray Kidsは6月に発表したフルアルバム『★★★★★(5-STAR)』で「ビルボード200」1位を記録し、7月にはK-POP初の「ロラパルーザ・パリ」ヘッドライナーとして登場した。9月には米ニュージャージーのプルデンシャル・センターで開催された「2023 MTVビデオ・ミュージック・アワード」では、『S-Class』で「ベストK-POP」部門を受賞している。

Stray Kids
(写真提供=JYPエンターテインメント)Stray Kids

さらにStray Kidsは最近、K-POP第4世代ボーイズグループとして初めて韓国と日本の5地域・計10公演の大規模ドームツアー「Stray Kids 5-STAR Dome Tour 2023」を成功裏に終えた。

SEVENTEENは10月にリリースした11thミニアルバム『SEVENTEEN HEAVEN』で、K-POPの新しい歴史を作った。彼らの『SEVENTEEN HEAVEN』は、発売1週間のアルバム販売量(初動)が500万枚を超えたのだ。歴代K-POPアーティストの初動1位に上がった。

またSEVENTEENは11月14日(現地時間)、フランス・パリのユネスコ本部で開催される第13回「ユネスコ青年フォーラム」に「世界青年世代」代表として参加。約1時間にわたって演説と公演を組み合わせたスペシャルセッションを行った。SEVENTEENは今回の演説を通じて、「世界青年世代」のための希望のメッセンジャーとして活躍し、メンバー一人ひとりの経験を基盤に、持続可能な発展のために青年ができる役割を提示して好評を得た。

SEVENTEEN
(写真提供=PLEDISエンターテインメント)SEVENTEEN

NewJeansは、これといったグローバル活動なしに、音楽だけで熱い反響を呼んだ。

彼女たちは今年1月のシングルアルバム『OMG』、7月の2ndミニアルバム『Get Up』を相次いでヒットさせ、グローバル人気アーティストに浮上。NewJeansは『Get Up』を通じて、K-POPグループとしてデビュー最短期間で「ビルボード200」1位を達成し、「HOT100」に5曲(『OMG』『Ditto』『Super Shy』『ETA』『Cool With You』をチャートインさせた。

NewJeans
(写真提供=ADOR)NewJeans

続いてNewJeansは、8月にはビリー・アイリッシュなどがヘッドライナーを務めたアメリカ大型音楽フェスティバル「ロラパルーザ・シカゴ」のステージに、K-POPガールズグループとして初めて立ち、約7万人の合唱を引き出して爆発的な人気を証明。「2023ビルボード・ミュージック・アワード(BBMAs)」でパフォーマーとして公演を行ったことに続き、K-POPアーティストのなかで最も多い受賞候補(計5部門)に上がり、ワールドクラスの歩みを見せた。

他にもFIFTY FIFTYは、中小芸能事務所の新グループとしては異例的に、2月に発売した1stシングル『The Beginning: Cupid』のタイトル曲『Cupid』で、デビュー130日で「HOT100」にチャートイン(100位)する快挙を成し遂げた。同チャートにおけるK-POP史上、デビュー最短記録を更新している。

その後、『Cupid』は「HOT100」で最高順位17位まで上がり、25週連続チャートインというK-POPガールズグループ歴代最長チャートイン記録を更新する成果を上げた。

FIFTY FIFTY
(写真提供=ATTRAKT)FIFTY FIFTY

このように今年もK-POPスターたちがグローバル音楽市場で熱い成果を収めているが、多くの専門家たちは、それに満足するよりは危機感を持つ必要があると指摘している。

最近、とある番組でJYPエンターテインメントのJ.Y. Parkことパク・ジニョンは「K-POP市場は進入障壁が非常に高い市場だ。次の段階を探すことが私たちの課題だと思う」と伝え、HYBEのパン・シヒョク議長も「明日ではなく10年後を考えなければならないので、現在のK-POP市場は危機だと思う。K-POPを持続可能にするためには拡張性が必要だ」と明らかにした。

彼らの指摘のように、グローバル音楽市場でK-POPが一時的ではなく、着実な成長を成し遂げるためには、持続可能性を念頭に置いて急速に変化する音楽市場でK-POPのカラーを守りながら、グローバルリスナーを魅了する方法を模索しなければならない。

(記事提供=OSEN)

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